卑しみ
いやしみ
名詞
標準
contempt
文例 · 用例
が、私は、人間同志が直ぐにお互いの体温を利用して其処に何等かの結果を造るのを卑しみます。
— 岡本かの子 『智慧に埋れて』 青空文庫
かの流行の思潮を追つて、一時の淺薄なる好尚に適合する如きは、我等詩人の卑しみて能はないことである。
— 萩原朔太郎 『青猫』 青空文庫
寂心は飾り気の無い此の御房の打明話には、ハタと行詰らされて、優しい自分の性質から、将又智略を以て事に処することを卑しみ、覇気を消尽するのを以て可なりとしているような日頃の修行の心掛から、却ってタジタジとなって押返されたことだったろう。
— 幸田露伴 『連環記』 青空文庫
春心の勃発すると同時に恋愛を生ずると言ふは、古来、似非小説家の人生を卑しみて己れの卑陋なる理想の中に縮少したる毒弊なり、恋愛|豈単純なる思慕ならんや、想世界と実世界との争戦より想世界の敗将をして立籠らしむる牙城となるは、即ち恋愛なり。
— 北村透谷 『厭世詩家と女性』 青空文庫
「いやな癖だ」と、義雄は心で卑しみながら、縁を立つて來て、また机の前に坐わつた。
— 發展 『泡鳴五部作』 青空文庫
却って天命を疑い、大人を軽んじ、お言葉を侮り、ひたすら自己の私情を基本にして、勝手気ままに昂ぶり、いわゆる形式呼ばわりして先人の訓を卑しみ、形式に囚われると云っては大道に従わず、自己の発露・個性の展開などと譫語・妄言する者は皆この同類である。
— 幸田露伴 『悦楽(現代訳)』 青空文庫
自分はなぜこう心がひがんで来たのかと、彼女はおのれを卑しみながら心はやっぱり二人の話し声の方に惹きつけられていた。
— 岡本綺堂 『箕輪心中』 青空文庫
そして生きる道から言つて、芸者を卑しみはしなかつた。
— 徳田秋聲 『草いきれ』 青空文庫
作例 · 標準
彼の言葉には、明らかな貧困層への卑しみが感じられた。
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人種的な卑しみが、社会に深い溝を作っている。
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成功者が努力をしない者を見るような、あの卑しみの目は忘れられない。
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