死灰
しかい
名詞
標準
as lifeless as cold ashes
文例 · 用例
浮世の欲を金に集めて、十五|年がほどの足掻きかたとては、人には赤鬼と仇名を負せられて、五十に足らぬ生涯のほどを死灰のやうに終りたる、それが餘波の幾万金、今の玉村恭助ぬしは、其與四|郎が聟なりけり。
— 樋口一葉 『われから』 青空文庫
地面は昼間温かい太陽に向って九千三百万マイルの彼方から来る光熱を浴びているが、夜になると冷たい死灰のような宇宙の果に向き変ってしまう。
— 寺田寅彦 『歳時記新註』 青空文庫
燃えた雲はまたつぎつぎに死灰になりはじめた。
— 梶井基次郎 『冬の日』 青空文庫
夕焼雲がだんだん死灰に変じていった。
— 梶井基次郎 『雪後』 青空文庫
一体東海道|掛川の宿から同じ汽車に乗り組んだと覚えている、腰掛の隅に頭を垂れて、死灰のごとく控えたから別段目にも留まらなかった。
— 泉鏡花 『高野聖』 青空文庫
しかし何等かの方法によって、この死灰の美女に息を吹き返させ自分同様、悩みと苦熱の血を通わしてやり度い。
— 岡本かの子 『宝永噴火』 青空文庫
死灰のようなあの富士が、彼女が!
— 岡本かの子 『宝永噴火』 青空文庫
」 と真綿で首、 上靴の爪先にて床をとんとんと叩きつつ渠が返事を促せど、聾せるがごとく死灰のごとし。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
作例 · 標準
絶望のあまり、彼の心はまるで死灰のように冷え切って動かなくなっていた。
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かつての活気を失ったその街は、今や死灰のようで寂しさが漂っている。
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死灰に帰したと思われていた情熱が、友人の一言で再び静かに燃え始めた。
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