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激浪

げきろう
名詞
1
標準
raging sea
文例 · 用例
働いたのは島の海女で、激浪のなかを潜っては屍体を引き揚げ、大きな焚火を焚いてそばで冷え凍えた水兵の身体を自分らの肌で温めたのだ。
梶井基次郎 海 断片 青空文庫
その時刻の激浪に形骸の翻弄を委ねたまま、K君の魂は月へ月へ、飛翔し去ったのであります。
――或はKの溺死 Kの昇天 青空文庫
天は暗い、地も暗い、海の面は激浪逆卷き、水煙跳つて、咫尺も辨ぜぬ有樣、私は氣も氣でなく、直ちに球燈を點じて驅け出すと、日出雄少年も水兵等も齊しく手に/\松明をかざして、斷崖の尖端に立ち、聲を限りに叫びつゝ火光を縱横に振廻した。
押川春浪 海島冐檢奇譚 海底軍艦 青空文庫
下界を見ると眼も眩むばかりで、限りなき大洋の面には、波瀾激浪立騷ぎ、數萬の白龍の一時に跳るがやうで、ヒユー、ヒユーと帛を裂くが如き風の聲と共に、千切つた樣な白雲は眼前を掠めて飛ぶ、實に悽愴極りなき光景。
押川春浪 海島冐檢奇譚 海底軍艦 青空文庫
おのれ船路のさまたげと、金内怒って荷物の中より半弓を取出し、神に念じてひょうと射れば、あやまたずかの人魚の肩先に当り、人魚は声もなく波間に沈み、激浪たちまち収まって海面はもとのように静かになり、斜陽おだやかに船中にさし込み、船頭は間抜け面で起き上り、なんだ夢か、と言った。
太宰治 新釈諸国噺 青空文庫
」 大洋の激浪や、砂漠の暴風に対しては、どんな文学的な形容詞も思ひ浮ばないのと同様に、この本州の路のきはまるところの岩石や水も、ただ、おそろしいばかりで、私はそれらから眼をそらして、ただ自分の足もとばかり見て歩いた。
太宰治 津軽 青空文庫
だが、夜来の激浪がまだおさまらず、空しく迎えのランチも艀も、煙と汽笛と駄目だ駄目だというかしましい叫び声だけを、おそろしく高く低く上下させながら、空と浪とに掻き濁して、また踉け踉けて引き還してしまったのであった。
北原白秋 フレップ・トリップ 青空文庫
味方がくずれ立ったとき、激浪の中に立つ巌のように敵勢をささえている猩々緋の姿は、どれほど味方にとってたのもしいものであったかわからなかった。
菊池寛 青空文庫
作例 · 標準
嵐の夜、小さな漁船は激浪に翻弄されながらも、必死に港を目指した。
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岬の先端では、打ち寄せる激浪が岩肌に当たって白いしぶきを上げている。
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人生を激浪に例えるならば、彼は今まさに荒波の中に立っている。
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