南画
なんが
名詞
標準
Southern School (of Chinese painting)
文例 · 用例
どこか南画くさい、古い趣味の美文めいたあの辺の景色は、今日ではむしろ俗である。
— 萩原朔太郎 『石段上りの街』 青空文庫
しかし自分が日本画家あるいは南画家としての津田君に接したのは比較的に新しい事である。
— 寺田寅彦 『津田青楓君の画と南画の芸術的価値』 青空文庫
美学者や心理学者はこれに対してどういう見解を下しているか知らないが、とにかく東洋画|殊に南画というものの芸術的の要素の中にはこれと同じようなものがある事は疑いない。
— 寺田寅彦 『津田青楓君の画と南画の芸術的価値』 青空文庫
筆触や用墨を除いた日本画や南画の根本的の要素は何かという事は六かしい問題であるが、自分はこの要素の材料となるものは前にいったような原始的で同時に科学的な見方と表現法であると思う。
— 寺田寅彦 『津田青楓君の画と南画の芸術的価値』 青空文庫
科学者が既知の方則を材料として演繹的にこのような実験を行って一つの新しい原理などを構成すると同様に、南画家はまた一種の実験を行ってそこに一つの新しい芸術的の世界を構成し現出せしめるのである。
— 寺田寅彦 『津田青楓君の画と南画の芸術的価値』 青空文庫
もし世の中に全然新しいものが得られぬとすれば、在来の画の種類の中でこのような「思考の実験」を行うに最も適したものは南画だという事はあえて多言を要しない事と思う。
— 寺田寅彦 『津田青楓君の画と南画の芸術的価値』 青空文庫
しかしともかくも出発点における覚悟と努力の向け方においては自分が本当の南画の精神要旨と考えるものに正しく適合している。
— 寺田寅彦 『津田青楓君の画と南画の芸術的価値』 青空文庫
狭く南画などとは云わず、一般に芸術というものが科学などの圧迫に無関係に永存し得べき肝心の要素に触接しているように思われるのである。
— 寺田寅彦 『津田青楓君の画と南画の芸術的価値』 青空文庫