抱合
ほうごう
名詞動詞-サ変
標準
conjugation
文例 · 用例
そうして、自然と抱合し自然に没入した後に、再び自然を離れて静観し認識するだけの心の自由をもっていた。
— 寺田寅彦 『俳諧の本質的概論』 青空文庫
――暗号で出て来る妹と手を取って、肩を抱合って、幾度泣いたか知れません。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
」 然も二人、…… と認めたが、萎々として、兩方が左右から、一人は一方の膝の上へ、一人は一方の、おくれ毛も亂れた肩へ、袖で面をひたと蔽うたまゝ、寄縋り抱合ふやうに、俯伏しに成つて惱ましげである。
— 泉鏡太郎 『魔法罎』 青空文庫
姿に色を凝らした、朦朧とした女の抱合つた影は、汽車に事變のあるべき前兆ではないのであらうか。
— 泉鏡太郎 『魔法罎』 青空文庫
昨日、裏山で発見された死人は抱合心中だつたさうな、男が八十、女が四十、夫婦だか親子だか解らないさうだ、先月、小郡の木賃宿に泊つて、それから行方不明だつたさうである、とにかく八十の高齢にしてなほかつ縊死しなければならなかつた事情の深さを考へずにはゐられない、老の涙!
— 伊佐行乞 『行乞記』 青空文庫
」「へへい、」と頓興な、ぼやけた声を出して、め組が継の当った千草色の半股引で、縁側を膝立って来た――婦たちは皆我を忘れて六畳に――中には抱合って泣いているのもあるので、惣助一人三畳の火鉢の傍に、割膝で畏って、歯を喰切った獅噛面は、額に蝋燭の流れぬばかり、絵にある燈台鬼という顔色。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
抱合って、目を見交わして、姉妹の美人は、身を倒に崖に投じた。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
我|嘗て、人性に第一我(物我、肉我)と第二我(神我、霊我、本来我)あるの論を立して、霊肉の抱合もしくは分離|争鬩より来る人生の諸有奇蹟を解釈し、一日姉崎博士と会して之を問ふ。
— 石川啄木 『閑天地』 青空文庫
作例 · 標準
肝臓では、有害な物質を水に溶けやすくするために抱合という代謝が行われる。
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薬物代謝の研究において、グルクロン酸抱合の効率を調べることが不可欠だ。
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特定の毒素が体内に入ると、抱合体となって尿から排出される仕組みになっている。
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標準
embrace
作例 · 標準
久しぶりに再会した親子は、涙を流しながら固い抱合を交わした。
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恋人たちの抱合が、夕暮れの駅のホームで絵画のように美しく見えた。
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スポーツの試合後、勝利した選手たちは互いの健闘を讃えて抱合した。
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ウィキペディア曖昧さ回避
抱合(ほうごう)はおもに次の2つの意味で用いられる。 生化学、生理学の抱合。生物における代謝の一型式で、薬物などの外来物質(異物)や体内由来の一部物質(ホルモン、胆汁酸、ビリルビンなど)に他の親水性分子(硫酸抱合、グルクロン酸抱合、グルタチオン抱合など)が付加される反応をいう。薬物代謝を参照。 言語学の抱合(incorporation)。名詞と動詞の複合によって新たな動詞語幹を造る形態論的プロセス。複統合語や抱合語に見られる。
出典: 抱合 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0