邪心
じゃしん
名詞
標準
wicked heart
文例 · 用例
が、Bが実際「金がツケメ」でない以上、いつかまた、なんとなく乍ら、Aの方では、「さう邪心がある程でもない」と思ふ。
— 中原中也 『心理的と個性的』 青空文庫
文學は、人を墮落させるものではないのです、等といま、ここで御母堂に向つて申し上げるやうな氣持で書いてゐると、私も邪心無く、愉快になります。
— ――田中英光著『オリムポスの果實』序 『田中君に就いて』 青空文庫
爾来、邪心を抱く者共は彼の住居の十町四方は避けて廻り道をし、賢い渡り鳥共は彼の家の上空を通らなくなった。
— 中島敦 『名人伝』 青空文庫
邪心を以て見るが故に、藁を綯うて造りたる縄も蛇体と見えるのぢや。
— 木下杢太郎 『南蛮寺門前』 青空文庫
悪念、邪心に、肝も魂も飛上って……あら神様で、祟の鋭い、明神様に、一昨日と、昨日、今日……」 ――誓ただひとりこの御堂に――「独り居れば、ひとり居るほど、血が動き、肉が震えて、つきます息も、千本の針で身体中さすようです。
— 泉鏡花 『神鷺之巻』 青空文庫
気の少し強そうな、だが邪心のない素朴さが彼女の瞳に見えた。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
「だから、お互に邪心なく、天空海闊に、お世話になったり、世話をしたりしようじゃありませんか……月も濁らず、水も濁らず……」「そんなこと出来ませんわ。
— 菊池寛 『貞操問答』 青空文庫
若い純情な、愛し合う男女が、最初の接吻に、陶酔し、それ以上の邪心がないように……前川も、嵐もなく夕立もなく、心と心とが相触れて獲た新子の唇に、充分満足し、青年のような歓喜に躍り上っていたのである。
— 菊池寛 『貞操問答』 青空文庫
作例 · 標準
彼女の助けを求める声に、彼は邪心なく応じた。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
私利私欲にまみれた邪心は、やがて身を滅ぼすだろう。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
彼の言葉には一点の邪心も感じられなかった。
幻辭AI · gemini-2.5-flash