多汁
たじゅう
名詞形容動詞名詞-の形容詞
標準
juiciness
文例 · 用例
一人はトラックによぢ下りて線路に軌条蹄鉄を嵌め、それに繋がる小箱の外側に取り付けた十二の電球が一せいに燃えることによつて線路の電汁はまた多汁であることを検査してゐた。
— 岡本かの子 『英国メーデーの記』 青空文庫
甥が着いたその晩に、家主のK―やT―、深山も一緒に来て、多勢持ち寄ったものを出し合って、滅多汁のようなものを拵えた。
— 徳田秋声 『黴』 青空文庫
花がすむとその筒をなせる萼の方は凋むが下の花托の方は生き残り、この残った花托が日を経て次第に大きさを増すのだが、また同時に段々とその外部が肉ぼったくなり、初めは緑色なのがついには熟して赤色多汁となり食用に供せられる。
— 牧野富太郎 『植物一日一題』 青空文庫
右の多汁甘味の熟実は、これを鳥類の御馳走に供して食って貰い、前日花粉を媒介し実の生るようにしてくれた恩返しを今実行しているのである。
— 牧野富太郎 『植物一日一題』 青空文庫
この実は雌花中の雌蕊の花托軸が膨らんで球形となり、その球面に多数の子房の成熟して赤色をなせる球形多汁の漿果が付着しているのである。
— 牧野富太郎 『植物一日一題』 青空文庫
それを影はまたじゅうぶんに見ぬくことができました。
— SKYGGEN 『影』 青空文庫
新吉はどたんと窓から飛下りて掌に握ったじゅう/\いう鳴声を夫人の鼻先に差出した。
— 岡本かの子 『巴里祭』 青空文庫
「そんなに急いで越すのか」と三四郎が聞くと、「急ぐって先月中に越すはずのところをあさっての天長節まで待たしたんだから、どうしたってあしたじゅうに捜さなければならない。
— 夏目漱石 『三四郎』 青空文庫
作例 · 標準
熟した果実は多汁で、一口食べると果汁が溢れ出す。
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