鉄扇
てっせん
名詞
標準
iron-ribbed fan
文例 · 用例
這個髯斑に眼円にして面赤き辺塞の驍将に対して、爾き言を出さむには、当時流行の剣劇の朱鞘で不可、講談ものゝ鉄扇でも不可い。
— 泉鏡太郎 『十和田湖』 青空文庫
」と会釈し、鉄扇はらりと開き、屹つと月を見上げて、大樹の如く凝然と動かず。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
さて、お初にお目に懸りまする、いかがでごわりまするか、ますます御翻訳で、とさぞ食うに困って切々稼ぐだろう、と謂わないばかりな言を、けろりとして世辞に云って、衣兜から御殿持の煙草入、薄色の鉄の派手な塩瀬に、鉄扇かずらの浮織のある、近頃行わるる洋服持。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
」「ああ、ああ、鉄扇でものをいう人かえ。
— 泉鏡花 『化銀杏』 青空文庫
眼から出た火で山火事無用じゃ」 と、言ったかと思うと、ぱっと飛び降りざまに、三好入道の頭を鉄扇でしたたか敲くと、入道は眼をまわして、気絶してしまった。
— 織田作之助 『猿飛佐助』 青空文庫
」 どうも修業の足りぬ坊主と見えて、しどろもどろの念仏を唱えているところを、佐助は宙に浮いたまま鉄扇でしたたか敲くと、「参った!
— 織田作之助 『猿飛佐助』 青空文庫
彼は手にしている鉄扇を執り落そうとして気が注いた。
— 田中貢太郎 『怪僧』 青空文庫
天狗党に居た時は、潮来の宿で、気に食はぬ事があつて、部下三名を並べて首を斬つたり、鹿島神宮へ参詣して、拝殿の太鼓が大き過ぎて目障りだと云つて、これを鉄扇で叩き破つたと云ふ程の乱暴者であつた。
— 池田屋襲撃 『大衆維新史読本』 青空文庫
作例 · 標準
彼は護身用に、常に鉄扇を携帯していた。
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舞台役者は、鉄扇を使った華麗な舞を披露した。
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鉄扇のコレクターは、希少な逸品を求めていた。
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