紅灯
こうとう
名詞
標準
red light
文例 · 用例
厳しい宗教的雰囲気の中に育てられた白面病弱の坊ちゃんが、急に、自らの純潔を恥じ、半夜、父の邸を抜け出して紅灯の巷をさまよい歩いた。
— 中島敦 『光と風と夢』 青空文庫
臆病で、遂に「紅灯の巷」へ行く勇気は、事実では出来なかつた。
— 牧野信一 『思ひ出した事(松竹座)』 青空文庫
「紅灯の巷へ行きてかへらざる人をまことのわれと思ふや」とか、「かにかくに恋も情けもすべて仇……」などゝ節をつけて朗吟したりするようになつた。
— 牧野信一 『思ひ出した事(松竹座)』 青空文庫
Kも私も当時の決心を裏切つて「紅灯へ行く人」にはなり損つた。
— 牧野信一 『思ひ出した事(松竹座)』 青空文庫
その時私はまだ美術学校の学生時代だつたから、酒を飲んだりモデルの女の月旦位はしたけれども、紅灯緑酒の巷のことは、殆ど知らないと云つてもよかつた。
— 吉井勇 『酔狂録』 青空文庫
夏の夜の月|円きに乗じて、清水の堂を徘徊して、明かならぬ夜の色をゆかしきもののように、遠く眼を微茫の底に放って、幾点の紅灯に夢のごとく柔かなる空想を縦ままに酔わしめたるは、制服の釦の真鍮と知りつつも、黄金と強いたる時代である。
— 夏目漱石 『京に着ける夕』 青空文庫
夏の夜の月円きに乗じて、清水の堂を徘徊して、明かならぬ夜の色をゆかしきもののように、遠く眼を微茫の底に放って、幾点の紅灯に夢のごとく柔かなる空想を縦ままに酔わしめたるは、制服の釦の真鍮と知りつつも、黄金と強いたる時代である。
— 夏目漱石 『京に着ける夕』 青空文庫
(三) 二輌の車は勢よく走せて、やがて当夜の会場帝国ホテルにつき、電灯|花瓦昼を欺き、紅灯空にかゝり、晴がましきこと云ふばかりもなき表門をばぐるりと廻りて、脇門より入りぬ。
— 徳富盧花 『燕尾服着初の記』 青空文庫
作例 · 標準
夜の帳が下りると、路地裏の居酒屋に紅灯が灯り、仕事帰りの客を誘っている。
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かつての歓楽街には、紅灯が連なる華やかな通りがあり、多くの人で賑わっていた。
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霧の中にぼんやりと浮かぶ赤い提灯の紅灯は、どこか幻想的な雰囲気を醸し出している。
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