神灯
しんとう
名詞
標準
sacred light
文例 · 用例
調和せざる事象に、時代錯誤に、溝渠の上なる帆を張りたる軍艦に、洋館の側に起る納曾利の古曲に、煉瓦の壁の隣りなる格子戸の御神灯に、孔子の尊像の前に額づくフロツクコオトの博士等に――是等の不可思議なる光景に吾等の脳髄が感ずる驚駭を以て自分等の趣味を満足して置かねばならぬ。
— 木下杢太郎 『市街を散歩する人の心持』 青空文庫
浜田屋には強いおっかさんがいるのだという事もきいたが、わたしが気をつけて見るようになってからは、これもよい縹緻だった小奴という人の御神灯がさがっていて奴の名はなかった。
— 長谷川時雨 『マダム貞奴』 青空文庫
ちょうどそら高田の旦那の真向でしたろう、東家の御神灯のぶら下がっていたのは」十七 私はその東家をよく覚えていた。
— 夏目漱石 『硝子戸の中』 青空文庫
――アリストートルはどうでも構わないが、この辺の寺はどれも、一種妙な感じがするのは奇体だ」「舟板塀趣味や御神灯趣味とは違うさ。
— 夏目漱石 『虞美人草』 青空文庫
三日月お蝶という、額に傷のある女が、学校用品店の隣の御神灯を下げた家から出て来たり、運動場の隅に立ってると、おさらいの三味線の音が聞こえてくるなどは、今日ならば必ず教育上の問題として、区会の議題位にはなったであろう。
— 宮島資夫 『四谷、赤坂』 青空文庫
どうやら祭礼でもあるらしく軒並に神灯が飾ってある。
— 国枝史郎 『蔦葛木曽棧』 青空文庫
清元千賀春という御神灯のさがった小粋な大坂格子。
— 三人目 『顎十郎捕物帳』 青空文庫
第二一三、道祖神 オーストリアはローマ宗の国なれば、路傍に往々十字架上のヤソ像あり、その下に神灯ありて、その前を通過するもの一拝して去り、あたかもわが国の路傍にある地蔵尊、道祖神のごとし。
— 井上円了 『欧米各国 政教日記』 青空文庫
作例 · 標準
古びた神殿の奥深くで、古来より絶やさずに守られてきた神灯が静かに揺らめいていた。
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その村の言い伝えでは、満月の夜には山頂の祠に神灯が灯り、人々を導くという。
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祭りの夜、境内に掲げられた無数の神灯の光が、参拝者の心を幻想的な世界へと誘った。
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