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衆苦

しゅく異読 しゅうく
名詞
1
標準
numerous sufferings
文例 · 用例
その保胤の時から慈悲牛馬に及んだ寂心が、自己の証得|愈々深きに至って、何で世人の衆苦充満せる此界に喘ぎ悩んでいるのを傍眼にのみ見過し得ようや。
幸田露伴 連環記 青空文庫
三|界は安きことなし、猶火宅の如し衆苦充満して、甚だ畏怖べしつねに生、老、病死の憂患あり是の如き業の火、熾然として息まず 私どもの住むこの世界は、あたかもさかんに燃えている火宅である、という釈尊のこの体験こそ、尊い人間苦への警告だったのです。
高神覚昇 般若心経講義 青空文庫
没落する地方の中地主の家庭内のいきさつを「衆苦充満」とこまかく跡づけ描きつつ、最後に虚無的「凡庸に返り」「追憶やら哀愁やら、あれから二十年が過ぎたが茫として二十年一ト夢という気」になって、落日に向って額に手をかざし「眠りこむように目を細め」る主人公が描かれている。
――四月の二三の作品―― 同志小林の業績の評価によせて 青空文庫
おれ一人|衆苦の大海に、没在していると考えるのは、仏弟子にも似合わぬ増長慢じゃ。
芥川龍之介 俊寛 青空文庫
われらも穢土の衆苦を去って、常寂光の中に住そうには伊勢物語をそのままの恋をするよりほかはあるまい。
芥川龍之介 邪宗門 青空文庫
一九一 苦と、苦の起と、又苦の滅と、又苦盡に至る八支の聖道を(觀察すれば)、一九二 此の歸依は勝なり、此の歸依は尊なり、此の歸依に因つて能く衆苦を解脱す。
荻原雲來訳註 法句經 青空文庫
および真正を信ぜず、殺盗して罪をつくらば、畜生・餓鬼の中に堕在し、つぶさに衆苦を受け、地獄を経歴せん、ゆえに塚塔中にあらずといわん』」と)因果経曰、一身死壊、復受一身生死無量、譬如尽天下草木斬以為籌数、其故身不能窮尽。
井上円了 通俗講義 霊魂不滅論 青空文庫
もしその人、一団の心灯を暗室に点じきたらば、一大天地たちどころに美妙の光景を現じ、破窓敝屋もたちまち変じて金殿玉楼となり、衆苦多患の世界も仙境楽園となり、そのはじめ妖中の妖たる理想の大怪物、ここに至りて神妙、霊妙、高妙、玄妙、精妙、美妙を現呈し、徹頭徹尾、妙中の妙となるべし。
緒言 妖怪学講義 青空文庫
作例 · 標準
人生には、喜びも悲しみも、そして衆苦もつきものだ。
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彼は、衆苦を乗り越えて、ようやく安堵の表情を見せた。
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仏教の教えは、衆苦からの解放を目指すものだと言われている。
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