幻辞.com

総髪

そうはつ
名詞
1
標準
wearing one's hair knotted in the back
文例 · 用例
頭髪は昔の徳川時代の医者のような総髪を、絵にある由井正雪のようにオールバックに後方へなで下ろしていた。
寺田寅彦 追憶の医師達 青空文庫
純白になりかけの髪を総髪に撫でつけ、立派な目鼻立ちの、それがあまりに整い過ぎているので薄倖を想わせる顔付きの老人である。
岡本かの子 家霊 青空文庫
斜違にこれを視めて、前歯の金をニヤニヤと笑ったのは、総髪の大きな頭に、黒の中山高を堅く嵌めた、色の赤い、額に畝々と筋のある、頬骨の高い、大顔の役人風。
泉鏡花 露肆 青空文庫
……男女の礼拝、稽首するのを、運八美術閣翁は、白髪の総髪に、ひだなしの袴をいつもして、日和とさえ言えば、もの見をした。
――(前題――楊弓) ピストルの使い方 青空文庫
目くるめいて、魂遠くなるほどに、大魔の形体、片隅の暗がりへ吸込まれたようにすッと退いた、が遥に小さく、およそ蛍の火ばかりになって、しかもその衣の色も、袴の色も、顔の色も、頭の毛の総髪も、鮮麗になお目に映る。
泉鏡花 草迷宮 青空文庫
眉のやや濃い、生際の可い、洗い髪を引詰めた総髪の銀杏返しに、すっきりと櫛の歯が通って、柳に雨の艶の涼しさ。
泉鏡花 婦系図 青空文庫
爾時は、総髪の銀杏返で、珊瑚の五分珠の一本差、髪の所為か、いつもより眉が長く見えたと言います。
泉鏡花 春昼 青空文庫
畳屋の表座敷を借りて祈祷などをしていた総髪にした山伏と巡査が組みあったままで縁側に出たところであったが、間もなく二人の体は庭におりてくると黒い渦を巻いた。
田中貢太郎 青空文庫
作例 · 標準
幕末の志士たちが、当時の流行だった総髪のスタイルで語り合っている。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
彼は時代劇の役作りのために、自前の髪を伸ばして総髪に結い上げた。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
総髪は、武士だけでなく町人や医者の間でも広く親しまれた髪型だ。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
ウィキペディア

総髪(そうはつ)は、男性の髪型である。月代(さかやき)を剃らずに、前髪を後ろに撫で付けて、髪を後ろで引き結ぶか髷を作った形を言う。髪を結ぶ位置が高いものは形が慈姑(クワイ)に似ることから「慈姑頭」とも呼ばれた。

出典: 総髪 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0