拱手
きょうしゅ異読 こうしゅ
名詞動詞-サ変動詞-自動詞
標準
doing nothing (to help)
文例 · 用例
二十四日の晩であった、母から手紙が来て、明二十五日の午後まかり出るから金五円至急に調達せよと申込んで来た時、自分は思わず吐息をついて長火鉢の前に坐ったまま拱手をして首を垂れた。
— 国木田独歩 『酒中日記』 青空文庫
作家としての、悪い宿業が、多少でも、美しいものを見せられた時、それをそのまま拱手観賞していることが出来ず、つい腕を伸ばして、べたべた野蛮の油手をしるしてしまうのである。
— 太宰治 『盲人独笑』 青空文庫
ポリネシア式の優柔不断が戦争を容易に起させないであろうことを唯一の頼として、拱手傍観している外はないのか?
— 中島敦 『光と風と夢』 青空文庫
尤も狡猾な都会人に欺かれて早くから地所を手放して了ったのもあるが、中には拱手して忽ち意外なる市街地の大地主となったものもある。
— 内田魯庵 『駆逐されんとする文人』 青空文庫
如何に物価の安い四十年前でもまた如何に小人数でも十一円で一家を維持するというは容易でなかったから、岡目から見るように気楽でなかったのは想像されるので、この窮状を子として拱手して知らぬふりする事は出来なかった。
— 内田魯庵 『二葉亭四迷の一生』 青空文庫
かい潜る度に、新しい縄の取手に追いかけられる近代人は、拱手傍観の態度で日を送ることなど、今は夢である。
— 横光利一 『欧洲紀行』 青空文庫
いまもしぼくらが水平線上に船隻を発見したとしても、拱手して見送るよりほかはない。
— 佐藤紅緑 『少年連盟』 青空文庫
機会は次々と齎らされていたのに――会津救援には何を措いても駈けつけるべきであったのに――拱手傍観を強いられた彼らは、むざむざと数百の生命を屠らしたではないか。
— 本庄陸男 『石狩川』 青空文庫
作例 · 標準
事態が悪化していくのを、ただ拱手して見ていることしかできなかった。
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助けを求められたのに、何もできない状況に、彼は拱手せざるを得なかった。
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もっと積極的に行動すべきだったのに、拱手してしまったことを後悔している。
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目の前で困っている人がいても、拱手して通り過ぎるような人間にはなりたくない。
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標準
bowing with one's hands locked together in front of one's chest (form of Chinese salute)
作例 · 標準
中国の伝統的な挨拶である拱手を、会議の冒頭で行った。
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彼は、年長者に対して敬意を表すために、丁寧な拱手をした。
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書物で読んだ拱手の仕方を、実際に試してみた。
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儀式では、参加者全員が心を一つにして拱手を捧げた。
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ウィキペディア
拱手(きょうしゅ)は、中国、朝鮮、ベトナム、日本の沖縄地方に残る伝統的な礼儀作法で、もとは「揖(ゆう)」とも呼ばれた。まず左右の人差し指、中指、薬指、小指の4本の指をそろえ、一方の掌をもう一方の手の甲にあてたり、手を折りたたむ。手のひらを自身の身体の内側に向け、左右の親指を合わせ、両手を合わせることで敬意を表す。
出典: 拱手 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0