海幸
うみさち
名詞
標準
seafood
文例 · 用例
そうしてさらにまた山幸彦・海幸彦の神話で象徴されているような海陸生活の接触混合が大八州国の住民の対自然観を多彩にし豊富にしたことは疑いもないことである。
— 寺田寅彦 『日本人の自然観』 青空文庫
しかるに海幸を守る蛭子社を数町|乃至一、二里も陸地内に合併されては、事あるごとに祈願し得ず、兵卒が将校を亡いしごとく歎きおり、ために合祀の行なわれたる漁村にはいろいろの淫祀が代わりて行なわれており、姦人の乗じて私利を営むところとなる。
— 南方熊楠 『神社合祀に関する意見』 青空文庫
『夜もすがら船もよひして出て行くかつを取る船に海幸あれな』これは常陸の平潟の旅舎で詠んだものであるが、私達の眠つたその旅舎の一間のすぐ下が海で、明方近くまで終夜準備した船が発動機の音を立てゝ出港して行くさまは何とも言はれず勇ましかつた。
— 田山録弥 『旅から帰つて』 青空文庫
潮の香|櫂にけぶらせて、舟漕ぎかへる鰹魚釣、海幸いかに多くとも、人待つ岸に繋がざれ。
— 薄田泣菫 『泣菫詩抄』 青空文庫
神話時代には、神功皇后が船待ちの徒然に、裳の糸をぬかれて、初めて鮎をお釣りになつたと云はれてゐるが、その後の海幸山幸の話にしても、今でも石器時代の骨の釣針が貝塚から出ると同じで、原始生活者にとつては「釣り」は生活の一部であつた。
— 佐藤惣之助 『日本の釣技』 青空文庫
もつと古く溯ると、隼人の俳優・相撲などの起原を説く海幸彦・山幸彦の争ひなどもさうで、水神と地霊との力比べを説く呪詞の、叙事詩化した物から出てゐるのである。
— 祭りの発生 その一 『ほうとする話』 青空文庫
ひこほゝでみの尊に対する海幸彦、たけみかづちの命に対するたけみなかたの神であり、又野見宿禰に対しての、当麻蹶速の如き姿である。
— 折口信夫 『日本文学の発生』 青空文庫
山幸と海幸の兄弟が狩と漁の仕事を交換してやる話。
— 第一回 高千穂に冬雨ふれり≪宮崎県の巻≫ 『安吾新日本風土記』 青空文庫
作例 · 標準
例句