酒席
しゅせき
名詞
標準
drinking party
文例 · 用例
僕の如き鹽センベイにて晩酌する徒輩にとつて、室生君酒席の贅澤は羨望の至りである。
— 萩原朔太郎 『歳末に近き或る冬の日の日記』 青空文庫
もとより酒席の出來事であり、根も葉もないその場限りの一些事で、とりたてて言ふほどのことでもないが、とかくかういふことはゴシツプ的に誤傳されて、意想外な風聞を立てられたりするので、逆にこつちから手※しをして、ありのままの事實を報告しておかうと思ふ。
— 萩原朔太郎 『中央亭騷動事件(實録)』 青空文庫
次第に東京の空襲がはげしくなったが、丸山君の酒席のその招待は変る事なく続き、そうして私は、こんどこそ私がお勘定を払って見せようと油断なく、それらの酒席の帳場に駈け込んで行っても、いつも、「いいえ、もう丸山さんからいただいております。
— 太宰治 『酒の追憶』 青空文庫
その若いたいこ持ち茶人の宗了だが、彼が茶番をして、千鳥の役を引受けて酒席へ出たことがあつた。
— 岡本かの子 『上田秋成の晩年』 青空文庫
当時その酒席に居た秋成は、宗了のこの働きを眼の前に見て、これがほんたうの若さから来る即興といふものではないかと感じたことであつた。
— 岡本かの子 『上田秋成の晩年』 青空文庫
酒席にあっては、いつも賑やかな人であるだけに、その夜の浮かぬ顔つきは目立った。
— 太宰治 『故郷』 青空文庫
好きな女と立派なお屋敷に暮して、酒席のなぐさみには伝右衛門を、――」「その屋敷には、土俵がありますか。
— 太宰治 『新釈諸国噺』 青空文庫
そんなにまでして勤めなくともいいのにと、酒席の誰かひとりが感じたに違ひないと思はれるほど、私は津軽の津島のオズカスとして人に対した。
— 太宰治 『津軽』 青空文庫