清い
きよい
形容詞
標準
clean
文例 · 用例
毎年夏始めに、程近い植物園からこのわたりへかけ、一体の若葉の梢が茂り黒み、情ない空風が遠い街の塵を揚げて森の香の清い此処らまでも吹き込んで来る頃になると、定まったように脳の工合が悪くなる。
— 寺田寅彦 『やもり物語』 青空文庫
或ひはまた、彼の國に於いては全く見受けられない單純な清い信仰(理想といつてもよい)を、日本の人がすべて例外なく持つてゐるらしい事にも氣がつきます。
— 太宰治 『「惜別」の意圖』 青空文庫
まあ、かう言つたやうなもので、自然や人間に對する素直な、清い、鷹揚な態度は既にないのです……ない、全くない!
— 太宰治 『津輕地方とチエホフ』 青空文庫
蝶ヶ岳から短沢へ下りて来た自分は、先ずこの清い流れに嗽ぎもし、頭も洗い、顔も拭いた、気が遠くなるような悪臭の蕕草を掻き分けたことや、自分の肩から上を気圏のように繞ぐっていた蚋の幾十|陣団やに窒息するかと苦しんだことも、夢の谷へ下りては、夢のように消えて、水音は清々しい。
— 小島烏水 『梓川の上流』 青空文庫
(おれはその幾千由旬の海を自由に漕ぎ、その清いそらを絶え絶え息して黒雲を卷きながら翔けれるのだ。
— 宮澤賢治 『龍と詩人』 青空文庫
うら若い青年、まだ人の心の邪なことや世のさまのけわしい事など少しも知らず、身に翼のはえている気がして、思いのまま美しい事、高いこと、清いこと、そして夢のようなことばかり考えていた私には、どんなにこれらのことが、まず心を動かしたでしょう。
— 国木田独歩 『あの時分』 青空文庫
」 と微笑んで見せて、少いのがその清い目に留めると、くるりと廻って、空ざまに手を上げた、お品はすっと立って、しなやかに柳の幹を叩いたので、蜘蛛の巣の乱れた薄い色の浴衣の袂は、ひらひらと動いた。
— 泉鏡花 『三尺角』 青空文庫
その冷ややかな陰の水際に一人の丸く肥ッた少年が釣りを垂れて深い清い淵の水面を余念なく見ている、その少年を少し隔れて柳の株に腰かけて、一人の旅人、零落と疲労をその衣服と容貌に示し、夢みるごときまなざしをして少年をながめている。
— 国木田独歩 『河霧』 青空文庫
標準
pure
作例 · 標準
山の湧き水は驚くほど清かった。
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彼女はどんな苦境にあっても、清い心を失わなかった。
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都会の喧騒を離れた高原の空気は、実に清い。
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「うわー、この水、すごく清いね!」
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