樹梢
じゅしょう
名詞
標準
treetop
文例 · 用例
川は、底を傾けて、水を震うので、森の中まで、吹雨が迷い込んで、満山の樹梢を湿す。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
しかし古来の名匠は天然の岩塊や樹梢からも建築の様式に関する暗示を受け取ったとすれば、子供の積み木細工もだれかに何かの参考になる場合がないとは限らない。
— 寺田寅彦 『浮世絵の曲線』 青空文庫
水清く魚|健やかに、日光樹梢を漏りてかすかに金を篩ふところ、梭影縱横して魚|疾く駛るさま、之を視て樂んで時の經つのを忘れしむるものがある。
— 幸田露伴 『華嚴瀧』 青空文庫
風が時々樹梢を鳴らす度に一々はっとする。
— 中島敦 『虎狩』 青空文庫
九日、朝四時というに起き出でて手あらい口そそぎ、高き杉の樹梢などは見えわかぬほど霧深き暁の冷やかなるが中を歩みて、寒月子ともども本社に至り階を上りて片隅に扣ゆ。
— 幸田露伴 『知々夫紀行』 青空文庫
またいわく、ある侍今日は殊に日和よしとて田舎へ遊山に行き、先にて自然薯を貰い、僕に持せて還る中途|鳶に攫み去らる、僕主に告ぐ、油揚ならば鳶も取るべきに、薯は何にもなるまじと言えば、鳶、樹梢で鳴いてヒイトロロ、ヒイトロロ。
— 鶏に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
忠茂熟睡を妨ぐるを怒り腰刀を抜きて犬の頭を切るに、樹梢に飛んで大蛇の頭に咋い付く、主これを見て驚き蛇を切り裂いて家に還り、犬の忠情を感じ頭尾を両和田村に埋め、祠を立てこれを祭る。
— 犬に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
樹梢に「あけび」のぶらさがれるを見て千明氏つる/\と登り、もぎとり來りて、一行の口に分つ。
— 大町桂月 『上州沼田より日光へ』 青空文庫
作例 · 標準
昇ったばかりの太陽が、森の樹梢を黄金色に染め上げている。
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強い風が吹くと、樹梢が大きく波打つように揺れてざわめきが起こる。
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樹梢の間から見える青空は、都会で見るよりもずっと高く感じられた。
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