軟
なん
形容詞-たる副詞-と頻度ランク #32351 · 青空 102 例
標準
soft
文例 · 用例
さうかも知れない、しかし、私には人が憎めきれない底の、かの単なる多血質な人間を嗤ふに値ひする或る心の力――十分勇気を持つてゐて而も馬鹿者が軟弱だと見誤る所のもの、かのレアリテがあるのでないと、誰が証言し得よう?
— 中原中也 『我が生活』 青空文庫
赤い攣れた髪毛が額に迫り、その下で紅と栗との軟い顔がほつとり上気してゐる。
— 中原中也 『夭折した富永』 青空文庫
――私の軛は軟くて硬い。
— 小林秀雄に 『小詩論』 青空文庫
そういう友達の中にも硬派と軟派と二種類あって、その硬派の首領株からはだいぶいじめられた。
— 寺田寅彦 『鷹を貰い損なった話』 青空文庫
軟らかい緑の茎に紫色の隈取りがあって美しい。
— 寺田寅彦 『郷土的味覚』 青空文庫
軟体動物のしやがれ声にも気をとめないで、紫の蹲んだ影して公園で、乳児は口に砂を入れる。
— 中原中也 『山羊の歌』 青空文庫
ただ岩石の硬軟に依って、時間の相違はあるが、結局同一相を呈する。
— 小島烏水 『高山の雪』 青空文庫
中には勾玉形が、岩石の硬軟その他の関係から、逆さになっているのもある。
— 小島烏水 『高山の雪』 青空文庫
作例 · 標準
古い文献に記された「軟」という表現は、物腰の柔らかさを表している。
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その文章は軟たる文体で、読む者の心に優しく語りかけてくるようだった。
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彼女の立ち居振る舞いは軟として美しく、まるでしだれ柳のようであった。
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