零細
れいさい
形容動詞頻度ランク #10026 · 青空 87 例
標準
insignificant
文例 · 用例
たとえば幕が落ちる途中でちょっと一時何かに引っかかったが、すぐに自然にはずれて首尾よく落ちる、その時の幕の形や運動の模様だとか、また式辞を朗読する老紳士の白髪の一束が風に逆立つ光景とか、そういう零細な事象までがことごとくこくめいに記録されるのである。
— 寺田寅彦 『ニュース映画と新聞記事』 青空文庫
しかし、よく考えてみると、某年某月某日某所で行なわれた某の銅像除幕式を他のある日ある場所で行なわれた他の除幕式と明白に弁別しようとするときに最も著しき目標となるものは何であるかというと、かえって上記のごとき零細|些末な現象が意外にも重大な役目をつとめることを発見して驚く場合があるであろう。
— 寺田寅彦 『ニュース映画と新聞記事』 青空文庫
それからまた○○などで全国の科学研究機関にサーキュラーを発して、数々のかなり漠然たる研究題目とそれに対して支給すべき零細の金額とを列挙してそれらの問題の研究引受人を募ることがあるようであるが、あれなどもやはりこのイブラヒム老人の入れ歯の注文とどこか一脈相通ずるところがあるような気がするのである。
— 寺田寅彦 『自由画稿』 青空文庫
ただ自分の主観の世界における先生のおもかげを、自分としてはできるだけ忠実に書いてみたつもりであるが、学者として、作家として、また人間としての先生の面影を紹介するものとしては、あまりにも零細な枝葉の断片に過ぎないものである。
— 寺田寅彦 『夏目漱石先生の追憶』 青空文庫
」「それがほんの零細金なの。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
それほど商売が行き詰まり、母の手元は苦しかったが、それはその時々の食糧や小遣になる零細な金で、銀子は月々の親への仕送りで、いつも懐ろが寂しく、若林からもらう金も、大部分親に奉仕するのであった。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
眺め入る河面は闇を零細に噛む白波――河神の白歯の懐しさをかつちりかの女がをとめの胸に受け留める。
— 岡本かの子 『川』 青空文庫
帝國外務省さへ既に判決以前に於て、彼等の有罪を豫斷したる言辭を含む裁判手續説明書を、在外外交家及び國内外字新聞社に配布してゐたのである)判決を下されたかの事件――あらゆる意味に於て重大なる事件――の眞相を暗示するものは、今や實にただこの零細なる一篇の陳辯書あるのみである。
— ‘V NAROD’ SERIES’ 『A LETTER FROM PRISON』 青空文庫
作例 · 標準
彼は一代で零細な町工場を、世界的な大企業へと成長させた。
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多くの零細企業が、後継者不足という深刻な問題に直面している。
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この地域経済は、無数の零細な農家によって支えられているのが実情だ。
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