小引
しょういん
名詞
標準
short preface
文例 · 用例
」と、立ちもどって来て、茶箪笥の上に、針箱と同居している用箪笥の小引出しから、判箱を出して、書留用紙に判を押して返した。
— 菊池寛 『貞操問答』 青空文庫
『南畆の人』は、農夫の生活の平和と苦鬪と悲哀とを歌はうとした長篇の試みでしたが、この集には小引だけしか輯めてありません。
— 薄田泣菫 『詩集の後に』 青空文庫
少しはぴりっとからしがきいたかッ」「なにッ」「よッ」「はかったなッ」「そうよ、知恵の小引き出しは百箱千箱、こうとにらんだ眼は狂い知らずだ。
— お蘭しごきの秘密 『右門捕物帖』 青空文庫
そうして、座敷の隅にあった用箪笥の小引き出しがこじあけてあって、中がからっぽになっているところから見ると、犯人は、金がほしさに殺人を行ったことが推定された。
— 小酒井不木 『現場の写真』 青空文庫
すなわち、彼の衣服に血痕がついているとか、または、主人を殺した凶器が彼の所有であったとか、あるいはまた、箪笥の小引き出しに、彼の指紋が発見されたとか、ないしはまた、小引き出しから失われた金を彼が所持していたとか、これに類したことは一つもなかったのである。
— 小酒井不木 『現場の写真』 青空文庫
父は詩をつくることと篆刻が少年時代の趣味だったそうで、楠の小引出しにいろいろと彫った臘石があったのを私も憶えている。
— 宮本百合子 『本棚』 青空文庫
広い読書机が二つほどすこし右手によって置かれ、左手には沢山の小引出を持ったカード函が重っていた。
— 海野十三 『階段』 青空文庫
その百五十六 蘭軒の松平露姫の遺墨に題した詩には小引がある。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
作例 · 標準
本の巻頭にある著者の小引には、執筆に至った個人的な動機が綴られていた。
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まずは小引をご一読いただき、本書の全体像を把握していただければ幸いです。
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彼は自著の小引を何度も書き直し、読者への感謝の言葉を推敲した。
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