漂う
ただよう
動詞-五段-ウ行動詞-自動詞頻度ランク #10320 · 青空 2522 例
標準
to drift
文例 · 用例
無論現実的の憂愁ではなく、青空に漂う雲のような、または何かの旅愁のような、遠い眺望への視野を持った、心の茫漠とした愁である。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
漁舟江心に向かいてこぎ出せば欸乃風に漂うて白砂の上に黒き鳥の群れ居るなどは『十六夜日記』そのままなり。
— 寺田寅彦 『東上記』 青空文庫
発汗剤のききめか、漂うような満身の汗を、妻は乾いたタオルで拭うてくれた時、勝手の方から何も知らぬ子供がカタコトと唐紙をあけて半分顔を出してにこにこした。
— 寺田寅彦 『枯菊の影』 青空文庫
吉田だけは、江戸時代から、郡内の甲斐絹の本場を控えて、旅人の交通が繁かっただけあって、山の坊のさびしさが漂うと共に、宿場の賑わいをも兼ねて見られる。
— 小島烏水 『不尽の高根』 青空文庫
プロレタリアの群居街からは、ユラユラとプロレタリアの蒸焼きの煙のような、見えないほてりが、トタン屋根の上に漂うていた。
— 葉山嘉樹 『生爪を剥ぐ』 青空文庫
それであたしはこの辺を散歩すると云って寮を出るし、男はまた鯉釣りに化けて、この土手下の合歓の並木の陰に船を繋って、そこでいまいうランデブウをしたものさね」 夕方になって合歓の花がつぼみかかり、船大工の槌の音がいつの間にか消えると、青白い河|靄がうっすり漂う。
— 岡本かの子 『老妓抄』 青空文庫
「いき」な空間に漂う光は「たそや行灯」の淡い色たるを要する。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
高い天井、白い壁、その上ならず壇の上には時ならぬ草花、薔薇などがきれいな花瓶にさしてありまして、そのせいですか、どうですか、軽い柔らかな、いいかおりが、おりおり暖かい空気に漂うて顔をなでるのです。
— 国木田独歩 『あの時分』 青空文庫
作例 · 標準
木の葉が川面に浮かび、ゆっくりと下流へ漂っていく。
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小舟は波に揺られ、当てもなく広い海を漂っていた。
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白い雲が青空をゆったりと漂う様子を、芝生の上で眺めていた。
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標準
to waft (e.g. a scent)
作例 · 標準
夕暮れ時の住宅街に、どこからかカレーのいい匂いが漂ってきた。
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教室には、春の訪れを告げる沈丁花の香りが微かに漂っている。
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雨上がりの庭には、湿った土と草木の匂いが濃密に漂っていた。
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標準
to be in the air (e.g. a feeling or mood)
作例 · 標準
合否発表を待つ受験生たちの間には、ぴりぴりとした緊張感が漂っていた。
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披露宴の会場には、新郎新婦を祝福する温かい雰囲気が漂っている。
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彼の話には、どこか寂しげで憂いを含んだ響きが漂っていた。
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標準
to wander
作例 · 標準
彼は職を転々とし、定住することなく各地を漂い歩いた。
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霧の深い夜、街灯の下をさまよう人影が、幽霊のように漂って見えた。
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自由を求めて旅に出たが、結局は孤独の中を漂っているだけだった。
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標準
to be unsteady
作例 · 標準
深酒をした彼は、足元を漂わせながら千鳥足で帰宅した。
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視線が定まらず、絶えず周囲を漂っている彼女の様子が気になった。
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激しい疲労のせいで、意識が現実と夢の間を漂っている。
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標準
to falter
作例 · 標準
苦しい言い訳を続ける彼の目には、動揺の色が漂っていた。
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予期せぬ質問を投げかけられ、彼の返答には戸惑いが漂った。
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決断を下すべき場面で、彼の心には迷いが漂い続けていた。
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標準
to live in unreliable circumstances
作例 · 標準
親を亡くした彼は、親戚の家を転々と漂う不遇な少年時代を送った。
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組織を追われ、裏社会の片隅で漂うように生きる男の物語。
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浮き草のように定職も持たず、都会の波間を漂って生きてきた。
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