渡世
とせい
名詞
標準
making one's way in the world
文例 · 用例
おいぼれとただ呼ばれる老人は鋸を曲げながら弾いていろいろなメロディを出す一つの芸を渡世として場末のキャフェを廻っていた。
— 岡本かの子 『売春婦リゼット』 青空文庫
渡世人らしい旅人が一人休んで居る。
— 山中貞雄 『森の石松』 青空文庫
「姐さん草鞋があるかい」 「え、御座います」 「そうかい、じゃ一つくんな」 「はい」 その時、通りかかった……これも渡世人の旅人が三人。
— 山中貞雄 『森の石松』 青空文庫
お侍の果し合か」 「ううん」 「じゃ渡世人か、其奴ァ面白え」 石松、起き上って表へ。
— 山中貞雄 『森の石松』 青空文庫
きっと名のある渡世人に違えねえと俺ァ思うんだ」 「誰だろう?
— 山中貞雄 『森の石松』 青空文庫
源兵衛が、 「清水の次郎長さんとか仰言いましたが、お前さん、やくざ渡世の人だろう」 「そうだ、爺つあん」 お静戻って来て 「はい、縫いますわ」 「あ、こりゃどうも済まない」 源兵衛が、 「失礼だが、此処は堅気の年寄りの住居だ。
— 山中貞雄 『森の石松』 青空文庫
儂ァたった一人の伜をやくざ渡世にしたくねえからな……」 凝ッと聴いていた次郎長、 「爺っつあん、草鞋を一足頂けませんか」S=表 石松、隣りから薬持って帰って来る。
— 山中貞雄 『森の石松』 青空文庫
これでも森の源兵衛と云やァ渡世人仲間じゃ少しは人に知られた男だった」 「矢張りそうだったのか。
— 山中貞雄 『森の石松』 青空文庫
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