攫う
さらう
動詞-五段-ウ行動詞-他動詞
標準
to carry off
文例 · 用例
岩の頭へ半身を乗出して、(茫然してると、木精が攫うぜ、昼間だって容赦はねえよ。
— 泉鏡花 『高野聖』 青空文庫
今まで嚔を堪えたように、むずむずと身震いを一つすると、固くなっていた卓子の前から、早くもがらりと体を砕いて、飛上るように衝と腰を軽く、突然ひょいと隣のおでん屋へ入って、煮込を一串引攫う。
— 泉鏡花 『露肆』 青空文庫
女房は行きがけに、安手な京焼の赤湯呑を引攫うと、ごぼごぼと、仰向くまで更めて嗽をしたが、俥で来たのなどは見た事もない、大事なお花客である。
— 泉鏡花 『薄紅梅』 青空文庫
」 と面を正しく、口元を緊めて坐り直し、「寝ているうちに、匕首が飛んで首を攫うんだ、恐るべし……どころでない、魂魄をひょいと掴んで、血の道の薬に持って行く。
— 泉鏡花 『薄紅梅』 青空文庫
」「穏かでない、穏かでない、攫うは乱暴だ、私が借りる。
— 泉鏡花 『白花の朝顔』 青空文庫
」 蝶吉は莞爾して、「御免なさい、」というかと思うと、引攫うように小包を取って、裳を蹴返すと二階へ、ふい。
— 泉鏡花 『湯島詣』 青空文庫
……浜松の本陣から引攫うて持つて参つて、約束通り、京極、比野大納言殿の御館へ、然も、念入りに、十二|間のお廊下へドタリと遣つた。
— 泉鏡花 『妖魔の辻占』 青空文庫
世間の猫はコソコソ忍び足で近づいては、油断を見済まして引攫うものだが、二葉亭の猫は叱られた事がないから恐いという事を知らない。
— 内田魯庵 『二葉亭余談』 青空文庫
作例 · 標準
誘拐犯は、少女を人目のない場所に攫っていった。
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突然の嵐が、海岸にいた人々を波が攫っていったかのように見えた。
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彼の演技は、観客の心を鷲掴みにするように攫っていった。
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標準
to take entirely for oneself
作例 · 標準
彼は、全ての栄光を自分一人で攫おうとした。
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今回のプロジェクトの功績を、彼が全て攫ってしまうのは公平ではない。
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彼女は美味しい部分を全て攫い、満足げに笑った。
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