硯
すずり
名詞頻度ランク #31830 · 青空 992 例
標準
inkstone
文例 · 用例
机の上には当時まだ珍品であつたペン軸型の万年筆や硯箱の彼方には、硝子の中に昆虫の這入つた文鎮が置いてある。
— 中原中也 『引越し』 青空文庫
室生犀星氏がいつか或る随筆で書いてゐたが、仕事の終つた後で、きれいに机を片づけ、硯に墨をすりながら静かに句想を練る気持は、何とも言へない楽しみだと。
— 俳人としての芥川龍之介と室生犀星 『小説家の俳句』 青空文庫
この鯨絵巻の写しや、硯石で昔から知られた行当岬のスケッチや、祖先の出身だという一世一海和尚の墓の絵などが郷里の家に保存してあったはずであるが、いつの前にかもう無くなってしまったか、それともまだ倉の中のどこかに隠れているか不明である。
— 寺田寅彦 『初旅』 青空文庫
花袋は、その後「蒲団」や「一兵卒」など自然主義派の見本のような小説を作って、国木田独歩、岩野泡鳴ら同主義の作家と呼応して、自然主義を文壇思潮の主流たらしめ、硯友社その他の既成老衰作家などを、ひとたまりもなく押し流してしまった。
— ――田山花袋氏―― 『紀行文家の群れ』 青空文庫
私の部屋へ三晩も硯と紙を持ってきては泣いて居ました。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
かくはかなき事して見せつれば、甥なる子の小さきが真似て、姉さまのする事|我れも為とて、硯の石いつのほどに持て出でつらん、我れもお月さま砕くのなりとて、はたと捨てつ。
— 樋口一葉 『あきあはせ』 青空文庫
明ぬれば月は空に帰りて余波もとゞめぬを、硯はいかさまになりぬらん、夜な/\影や待とるらんと哀なり。
— 樋口一葉 『あきあはせ』 青空文庫
その渾然たる家庭的空氣の中で、室生は机を清め、硯を洗ひ、端然として靜かに物を書いてるのである。
— 萩原朔太郎 『所得人 室生犀星』 青空文庫
作例 · 標準
書道家はゆっくりと硯で墨をすりながら、精神を統一させていった。
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「この硯、父が中国で買ってきたものなんだけど、すごくきめが細かいの」
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端渓の硯に少量の水を垂らし、墨をゆっくりと円を描くように動かす。
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ウィキペディア
硯(すずり)は、墨を水で磨るために使う、石・瓦等で作った文房具。中国では紙・筆・墨と共に文房四宝の一つとされる。硯及び附属する道具を収める箱を硯箱という。硯には唐硯(中国産)と和硯(国産)のほか、韓国・北朝鮮、台湾製などがある。硯を作る職人を製硯師という。
出典: 硯 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0