粗野
そや
形容動詞名詞頻度ランク #32873 · 青空 497 例
標準
rustic
文例 · 用例
けだし室生君の眼からみれば、禮節身にそなはり、教養と學識に富む文明紳士の芥川君は、正に人徳の至上觀念を現はす英雄であつたらうし、逆に芥川君の眼から見れば、本性粗野にして禮にならはず、直情直行の自然兒たる室生君が、驚嘆すべき英雄として映つたのである。
— 萩原朔太郎 『芥川龍之介の死』 青空文庫
大隅君は独り息子であるから、ずいぶん可愛がられて、十年ほど前にお母さんが死んで、それからは厳父は、何事も大隅君の気のままにさせていた様子で、謂わば、おっとりと育てられて来た人であって、大学時代にも、天鵞絨の襟の外套などを着て、その物腰も決して粗野ではなかったが、どうも、学生間の評判は悪かった。
— 太宰治 『佳日』 青空文庫
彼は知性の人でなくして感性の人であり、江戸ツ子的神経の都会人でなくして、粗野に逞しい精神をもつた自然人であり、不断に燃焼するパツシヨンによつて、主観の強い意志に生きてる行動人である。
— 俳人としての芥川龍之介と室生犀星 『小説家の俳句』 青空文庫
そして「粗野で逞しいポーズ」と、そのポーズの背後に潜んでゐる「優しくいぢらしいセンチメント」とは、彼のあらゆる小説と詩文学とに本質してゐるものなのである。
— 俳人としての芥川龍之介と室生犀星 『小説家の俳句』 青空文庫
軽井沢に似て、も少し感じが粗野であるが、それが如何にも処女地といふ新鮮な響をあたへる。
— 萩原朔太郎 『石段上りの街』 青空文庫
飲食も、コーヒー、シトロン、紅茶などの近代的芳香の飲料と、阿倍川もち、力もち、葛湯、麦粉などの中世的粗野なる甘味が供給される。
— 小島烏水 『不尽の高根』 青空文庫
民子は全くの田舎風ではあったが、決して粗野ではなかった。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
牧水氏はそれを憤慨してゐたけれども、あの粗野な風采と態度を考へ、僕はユーモラスの微笑を禁じ得なかつた。
— 萩原朔太郎 『追憶』 青空文庫
作例 · 標準
彼の態度は少し粗野(そや)だったが、心は優しかった。
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インテリアデザインは、無垢材と粗い質感で、素朴な(そやな)魅力を放っていた。
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彼女は都会よりも、田舎の粗野(そや)な美しさを好んだ。
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