薤露
かいろ
名詞
標準
ephemeral nature of the human world
文例 · 用例
反歌はつ霜とけさは霜置く門の田に晩稲の黄ばみ見つつ子は居り風騒四部唱薤露沼津薤露行若山牧水の七週年に際し、哀傷の新たなる、遂にこの追懐吟一聯を成さしむ。
— 北原白秋 『夢殿』 青空文庫
×『石にひしがれた雑草』と『薤露に代へて』とは同じ材料を用ひたものだといふ。
— 田山録弥 『娟々細々』 青空文庫
『薤露に代へて』と『石にひしがれた雑草』とはことに比べ者にならないほど段が違つてゐる。
— 田山録弥 『娟々細々』 青空文庫
『石にひしがれた雑草』もその男女の活劇の真実さに於ては足りないところがあるのは否まないけれど、『薤露に代へて』のあの浅さは、またあの色の薄さは!
— 田山録弥 『娟々細々』 青空文庫
多恨の詩人肌から亡朝の末路に薤露の悲歌を手向けたろうが、ツァールの悲惨な運命を哀哭するには余りに深くロマーノフの罪悪史を知り過ぎていた。
— 内田魯庵 『二葉亭追録』 青空文庫
漱石が、自分の恋愛に対して自主的であり、捨身である女を描くことができたのは、きわめて幻想的なヨーロッパの伝説を主とした「幻の盾」や「薤露行」やの中の女性だけであったことも興味ふかい。
— 宮本百合子 『若き世代への恋愛論』 青空文庫
薤露の歌というやつだな」「薤露の歌にござります。
— 国枝史郎 『血煙天明陣』 青空文庫
ある人いう、漱石は「幻影の盾」や「薤露行」になるとよほど苦心をするそうだが「猫」は自由自在に出来るそうだ。
— 高浜虚子 『漱石氏と私』 青空文庫