朱唇
しゅしん
名詞
標準
red lips
文例 · 用例
同時に今までは、お雪を救うために造られた、巌に倚る一個白面、朱唇、年少、美貌の神将であるごとく見えたのが、たちまち清く麗しき娘を迷わすために姿を変じた、妄執の蛇であると心着いたが、手も足も動かず、叫ばんとする声も己が耳には入らなかった。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
」 と朱唇|大に気焔を吐けば、秘密のすでに露れたるに心着きて、一身の信用地に委せむことを恐るれども、守銭|奴は意を決するあたわず。
— 泉鏡花 『金時計』 青空文庫
」 時に、勿体ないが、大破落壁した、この御堂の壇に、観音の緑髪、朱唇、白衣、白木彫の、み姿の、片扉金具の抜けて、自から開いた廚子から拝されて、誰が捧げたか、花瓶の雪の卯の花が、そのまま、御袖、裳に紛いつつ、銑吉が参らせた蝋燭の灯に、格天井を漏る昼の月影のごとく、ちらちらと薄青く、また金色の影がさす。
— 泉鏡花 『神鷺之巻』 青空文庫
」としめやかに朱唇が動く、と花が囁くやうなのに、恍惚して我を忘れる雪枝より、飛騨の国の住人以つての外畏縮に及んで、「南無三宝、あやまり果てた。
— 泉鏡太郎 『神鑿』 青空文庫
一道の猛火は夫人の朱唇より出でゝ、我血に、我心に、我|靈に燃えひろごりたり。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
少女は祠の礎に腰掛けて、身を無花果樹と「ミユルツス」との裡に埋め、手に一物を取りてこれを朱唇に宛て、面に微笑を湛へたり。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
朱唇に煉炭を吹こうものを。
— 泉鏡花 『卵塔場の天女』 青空文庫
『朱唇』『夕至』等の作品に現はれる女たちの顔と殆んど同じ顔をした女が『麦拒』の場合でも麦をふるつてゐるといつてゐる。
— 美術論・画論 『小熊秀雄全集−19−』 青空文庫
作例 · 標準
彼女の朱唇は、まるで熟した果実のように艶やかだった。
幻辭AI · gemini-2.5-flash-lite
舞妓の朱唇が、照明に照らされて美しく輝いていた。
幻辭AI · gemini-2.5-flash-lite
彼は、その絵に描かれた女性の朱唇に心を奪われた。
幻辭AI · gemini-2.5-flash-lite