苦しさ
くるしさ
名詞
標準
pain
文例 · 用例
誰も、ごぞんじ無いのだ、と私は苦しさを胸一つにおさめて、けれども、その事実を知ってしまってからは、なおのこと妹が可哀そうで、いろいろ奇怪な空想も浮んで、私自身、胸がうずくような、甘酸っぱい、それは、いやな切ない思いで、あのような苦しみは、年ごろの女のひとでなければ、わからない、生地獄でございます。
— 太宰治 『葉桜と魔笛』 青空文庫
一先づ拑子を引くと再び赤坊は此の世のものとしての苦しさうな表情となつて出来るだけ泣き喚き出した。
— 中原中也 『医者と赤ン坊』 青空文庫
その苦しさと苛だたしさとは、到底筆紙に説明することが出来ないのである。
— 萩原朔太郎 『僕の孤独癖について』 青空文庫
悶え苦しさに覚えず唸り声を出すと、妻は驚いてさし覗いたが急いで勝手の方へ行って氷を取りかえて来た。
— 寺田寅彦 『枯菊の影』 青空文庫
浦島は船醉ひに似た胸苦しさを覺えた。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
」となほもその邊を、うろうろ搜し廻りながら、「まつたく、いまのおれのこの心苦しさが、お前にわかつてもらへたらなあ。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
近在の人らしい両親に連れられた十歳位の水兵服の女の子が車に酔うて何度ももどしたりして苦しさうであるが、苦しいとも云はずに大人しく我慢してゐるのが可愛想であつた。
— 寺田寅彦 『雨の上高地』 青空文庫
選まれたということの孤独の寂しさ、また晴れがましさ、責任の重苦しさと権利の娯しさ。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
作例 · 標準
マラソンのゴール直前、あまりの苦しさに足が止まりそうになったが、声援に励まされた。
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失恋の苦しさを忘れるために、彼はがむしゃらに仕事に打ち込むことを選んだ。
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言葉では言い表せないほどの苦しさを抱えながら、彼女は人前では笑顔を絶やさなかった。
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