細雨
さいう
名詞
標準
drizzle
文例 · 用例
水色絹の簾の縁がしつとりと濡れて居り、簾の生地の竹の手觸りの冷え/″\しさに、目をとめて見れば、いつの程よりか外には時雨のやうに冷い細雨がしとしとと降つて居たのである。
— 岡本かの子 『秋雨の追憶』 青空文庫
六 小田原は街まで長い其入口まで來ると細雨が降りだしたが、それも降りみ降らずみたいした事もなく人車鐵道の發車點へ着いたのが午後の何時。
— 国木田独歩 『湯ヶ原ゆき』 青空文庫
細雨に暮れなんとする山間村落の生活の最も靜かなる部分である。
— 国木田独歩 『湯ヶ原ゆき』 青空文庫
事實、此世に亡い人かも知れないが、僕の眼にはあり/\と見える、菅笠を冠つた老爺のボズさんが細雨の中に立て居る。
— 国木田独歩 『都の友へ、B生より』 青空文庫
空は薄曇つたまゝで、三日の間はつきりした日の目を見せなかつたから、今日あたりは秋雨のやうなうすら寒い細雨が降るのだらうと彼れは川上から川下にかけてずつと見渡して見た。
— 有島武郎 『幻想』 青空文庫
しかもその時は二百十日前後の天候不穏、風まじりの細雨の飛ぶ暗い夜であるから、午後七、八時を過ぎると殆ど人通りがない。
— 岡本綺堂 『御堀端三題』 青空文庫
路は屡々記す通りの難所である、加之も細雨ふる暗夜である。
— 岡本綺堂 『飛騨の怪談』 青空文庫
霧に似たる細雨は隙間もなく瀟々と降頻って、濡れたる手足は麻痺れるように感じた。
— 岡本綺堂 『飛騨の怪談』 青空文庫
作例 · 標準
静かな朝、窓の外には細雨が降っていた。
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