総門
そうもん
名詞
標準
main gate
文例 · 用例
私の家の玄関口からは二三十間も前になった街路に面した総門越しに眼をやると、街路の向う側の藤寺の墓地の樹木が微風に揉まれていた。
— 田中貢太郎 『変災序記』 青空文庫
その二階家の向うは総門の左側の角になって、木造の青ペンキ塗りの古いシナ人の下宿があった。
— 田中貢太郎 『変災序記』 青空文庫
下宿屋の上の家並は大塚の電車通りに沿うた人家で、総門の右側には雑貨店をやっている小学校の校長の住んでいる二階家があって、その向うには墓地の続きになった所に建った大きな建物の簷が僅かに見えていた。
— 田中貢太郎 『変災序記』 青空文庫
家内は総門の左になったシナ人の下宿が門の内へ倒れかかっている下を通って街路へ出、街路の向う側、藤寺の墓地の垣に添うて立っている五六人の者と一緒になった。
— 田中貢太郎 『変災序記』 青空文庫
今はどうなっているか知りませんが、総門から中門までのあいだ一丁あまりは大きい松並木が続いていて、すこぶる神さびたお社でした。
— 正雪の絵馬 『半七捕物帳』 青空文庫
ましてやここは諸縁断絶、罪ある者とてもひとたびあれなる総門より寺内に入らば、いかなる俗法、いかなる俗界の掟を以てしても、再び追うことならぬ慈悲の精舎じゃ。
— 身延に現れた退屈男 『旗本退屈男 第六話』 青空文庫
ひと泡吹かしてくれようわッ」 だッと掴みかかろうとしたのを、静かにするりとかいくぐっておいて、疾風のように逃げ出そうとした女スリを横抱きに猿臂を伸ばしざま抱きとると、「総門外までちと土産に入用じゃ。
— 身延に現れた退屈男 『旗本退屈男 第六話』 青空文庫
それもまた近頃ずんと面白かろうぞ」 不敵に言いすてながら二人をうしろに、女を荷物にしたままで、急がず騒がず総門目ざしました――途端!
— 身延に現れた退屈男 『旗本退屈男 第六話』 青空文庫
作例 · 標準
禅寺の総門をくぐると、外界の喧騒が嘘のように消え去り、厳かな空気に包まれた。
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「総門の横にある大きな松の木は、樹齢三百年を超えていると言われているんだよ」
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山門へと続く長い参道の入り口には、重厚な造りの総門がそびえ立っている。
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