表門
おもてもん
名詞
標準
front gate
文例 · 用例
旱魃を免れた県には、米穀県外移出禁止というような城壁が築かれてはいるが、表門は閉っていても、裏のくゞり戸があいているので、四斗俵ならぬ三斗五升いりの袋ならその門を通過させてもらえるのだと笑っていた。
— 黒島傳治 『外米と農民』 青空文庫
それらの幾つもの車が、表門の土台まで除けて邸内に曳き入れられた。
— 岡本かの子 『かやの生立』 青空文庫
それにちと間はあるが、そこから一目の表門の直ぐ内に、長屋だちが一軒あって、抱え車夫が住んでいて、かく旦那が留守の折からには、あけ方まで格子戸から灯がさして、四五人で、ひそめくもの音。
— 泉鏡花 『悪獣篇』 青空文庫
と気軽に飛出し、表門の前を足早に行懸れば、前途より年|少き好男子の此方に来懸るにはたと行逢いけり。
— 泉鏡花 『活人形』 青空文庫
ややありて泰助は、表門の方に出で、玄関に立向い、戸を推して試むれば、固く内より鎖して開かず。
— 泉鏡花 『活人形』 青空文庫
東京で言へば淺草のやうな所だと、豫て聞いて居た大須の觀音へ詣でて、表門から歸れば可いのを、風俗を視察のためだ、と裏へまはつたのが過失で。
— 泉鏡太郎 『火の用心の事』 青空文庫
二人は表門へ立向い、仁右衛門はただ一人、怪しきものは突殺そう。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
そこで、表門へ廻った二人は、と皆連立って出て見ると、訓導は式台前の敷石の上に、ぺたんと坐っていた。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
作例 · 標準
例句