褐色
かちいろ異読 かついろ・かちんいろ
名詞多音語頻度ランク #22922 · 青空 866 例
標準
dark indigo (almost black)
文例 · 用例
彼の肘の前にある灰皿の中の、喫ひ終つたばかりの喫殻から登る紫色の煙と、他の古い喫殻にそれが燃え移つて出る茶褐色の毒々しい煙とが、やゝもすれば彼の顔に打つ衝かつたが、そんなことには元来頓着ない彼であつた。
— 中原中也 『医者と赤ン坊』 青空文庫
コップに一杯の砂糖水をつくって、その上に小さな罎に入った茶褐色の薬液の一滴を垂らすと、それがぱっと拡がって水は乳色に変わった。
— 寺田寅彦 『重兵衛さんの一家』 青空文庫
灘をこえて、水が静かになると、両方の岸を見廻すだけの余裕が出てくる、河原には材木を伐り出す小舎がある、岩石は上流の花崗岩と違つて、小さな褶曲や白や褐色の岩脈が、横に帯をしめたやうな、筋を入れたのが、美しく見える。
— 小島烏水 『天竜川』 青空文庫
茶褐色に変ったげんげやばらの花束や半分喰い欠いだ林檎もあった。
— 寺田寅彦 『厄年と etc.』 青空文庫
公園は尚更、黄褐色の大渦巻きだった。
— 岡本かの子 『伯林の落葉』 青空文庫
公園にうず高く落ち敷く落葉、落ちる前の乾燥した黄褐色の木の葉を盛り上げた深い森林――この際、彼には何か神秘的な特殊性を包蔵する境区として結局はこの境区の何処かに彼の一寸ものに触れれば吼え出し相な頭の熱塊を溶解してしばらく彼の身心の負担を軽くして呉れる慰安の場所もあるように思えた。
— 岡本かの子 『伯林の落葉』 青空文庫
水の流れる所は苔は青く流れない所は褐色だ。
— 宮沢賢治 『台川』 青空文庫
すなわち、第一に鼠色、第二に褐色系統の黄柄茶と媚茶、第三に青系統の紺と御納戸とである。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
作例 · 標準
武士が陣羽織に好んで用いたのは、深みのある「かちいろ」だった。
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伝統的な染物で、この「かちいろ」を出すのは職人の技だ。
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「この布、写真では褐色に見えるけど、実際はきれいなかちいろなんだよ。」
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