颪
おろし
名詞頻度ランク #7956 · 青空 140 例
標準
wind blowing down from mountains
文例 · 用例
心持よほどの大蛇と思った、三尺、四尺、五尺四方、一丈余、だんだんと草の動くのが広がって、傍の渓へ一文字にさっと靡いた、果は峰も山も一斉に揺いだ、恐毛を震って立竦むと涼しさが身に染みて、気が付くと山颪よ。
— 泉鏡花 『高野聖』 青空文庫
馬返し辺に至れば、雨ますます烈しくして男体颪の強風吹き捲くって、うっかり足の力を抜けば、五、六町吹き返されるは請合なり。
— 井沢衣水 『本州横断 痛快徒歩旅行』 青空文庫
更けて山颪がしたのである。
— 泉鏡花 『怨霊借用』 青空文庫
読本ならば氷鉄といおう、その頂から伊豆の海へ、小砂利|交りに牙を飛ばして、肌を裂く北風を、日金|颪と恐をなして、熱海の名物に数えらるる。
— 泉鏡花 『わか紫』 青空文庫
さてこの物語の起った年は、師走から春の七草かけて、一たびも日金が颪さず、十四五年にも覚えぬという温暖さ、年の内に七分咲で、名所の梅は花盛り、紅梅もちらほら交って、何屋、何楼、娘ある温泉宿の蔵には、雛が吉野紙の被を透かして、あの、ぱっちりした目で、密と覗いても見そうな陽気。
— 泉鏡花 『わか紫』 青空文庫
手も足も庇わずに、島の入日に焼かれながら、日金颪を浴びながら、緑の黒髪、煙れる生際、色白く肥えふとりて、小造りなるが愛らしく、その罪のなさ仇気なさも、蝴蝶の遊ぶに異ならねど、浪打際に岩飛ぶ風情を、土地の者は渾名して、千鳥々々というのであった。
— 泉鏡花 『わか紫』 青空文庫
日金颪十二「へい、夫人、真平御免下さりまし、へい、唯今は。
— 泉鏡花 『わか紫』 青空文庫
「どうもこの、日金颪が参りますと、熱海は難でござりまする。
— 泉鏡花 『わか紫』 青空文庫
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颪(おろし)とは、冬季に山や丘から吹き下ろしてくる風の呼称である。
出典: 颪 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0