潜り戸
くぐりど
名詞
標準
side door
文例 · 用例
指定された通りに裏門の潜り戸から這入ると、そこいらのベンチに待っていたらしい訪問着姿の未亡人が出迎えた。
— 夢野久作 『けむりを吐かぬ煙突』 青空文庫
そのあとを見済ましでもしたかのように、老人は、そっと潜り戸を開けて入って来た。
— 岡本かの子 『家霊』 青空文庫
「御飯はいくらか冷たいかも知れないわよ」 老人は見栄も外聞もない悦び方で、コールテンの足袋の裏を弾ね上げて受取り、仕出しの岡持を借りて大事に中へ入れると、潜り戸を開けて盗人のように姿を消した。
— 岡本かの子 『家霊』 青空文庫
然し男は「ままよ」の安心で、大戸の中の潜り戸とおぼしいところを女に従って、ただ只管に足許を気にしながら入った。
— 幸田露伴 『雪たたき』 青空文庫
雨がまたしめじめと降りかけた時に、私たちは養狐場の高い板囲いの潜り戸を開けてもらっていた。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
すると不意に男湯の潜り戸があき、男湯に体の純白な女が、獣よりも身軽に躍り込んで来た。
— 小説 『小熊秀雄全集−15−』 青空文庫
夜の商売でありませんから、下総屋はもう大戸をおろして、潜り戸の障子に灯のかげが映しているので、わたくしは藤助を指図して、外から唯今と声をかけさせました。
— 青山の仇討 『半七捕物帳』 青空文庫
銀八がすぐに潜り戸をあけて表を覗く。
— 青山の仇討 『半七捕物帳』 青空文庫
ウィキペディア
潜り戸(くぐりど)は主たる門扉に付属していて高さが低く頭を下げて通る門戸。城門や寺や民家の門、防火扉の小さい扉、茶室の躙り口など。
出典: 潜り戸 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0