生垣
いけがき
名詞
標準
hedge
文例 · 用例
生垣で囲われた藁屋根の家が、閑雅に散在している郊外村落の昼景である。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
生垣には隱元豆の蔓がからみついてゐる。
— 太宰治 『金錢の話』 青空文庫
ここらは一種の寺町ともいうべきところで、両側に五、六軒の寺がむかい合っていて、古い練塀や生垣の内から大きい樹木の枝や葉の拡がっているのが、宵闇の夜をいよいよ暗くしていた。
— 鬼娘 『半七捕物帳』 青空文庫
朝食を終るや直ぐ机に向って改築事務を執っていると、升屋の老人、生垣の外から声をかけた。
— 国木田独歩 『酒中日記』 青空文庫
この時助が劇しく泣きだしたので、妻は抱いて庭に下りて生垣の外を、自分も半分泣きながら、ぶらぶら歩るいて児供を寝かしつけようとしていた。
— 国木田独歩 『酒中日記』 青空文庫
杉の生垣をめぐると突き当たりの煉塀の上に百日紅が碧の空に映じていて、壁はほとんど蔦で埋もれている。
— 国木田独歩 『河霧』 青空文庫
一匹の犬が豊吉の立っているすぐそばの、寒竹の生垣の間から突然現われて豊吉を見て胡散そうに耳を立てたが、たちまち垣の内で口笛が一声二声高く響くや犬はまた駆け込んでしまった。
— 国木田独歩 『河霧』 青空文庫
生垣を回ると突然に出っくわしたのがお梅である。
— 国木田独歩 『郊外』 青空文庫