懸崖
けんがい
名詞
標準
overhanging cliff
文例 · 用例
そして爪先下りのなだらかな道を下へ下へとおりて行く、ある人はどこまでも同じ高さの峰伝いに安易な心を抱いて同じ麓の景色を眺めながら、思いがけない懸崖や深淵が路を遮る事の可能性などに心を騒がすようなことなしに夜の宿駅へ急いで行く。
— 寺田寅彦 『厄年と etc.』 青空文庫
しかし少数のある人々はこの生涯の峠に立って蒼空を仰ぐ、そして無限の天頂に輝く太陽を握もうとして懸崖から逆さまに死の谷に墜落する。
— 寺田寅彦 『厄年と etc.』 青空文庫
危険を冒して懸崖にエーデルワイスを捜す人もある。
— 寺田寅彦 『神田を散歩して』 青空文庫
城の後ろは切り立てたような懸崖で深く見おろす直下には真黒なキイファアの森が、青ずんだ空気の底に黙り込んでいた。
— 寺田寅彦 『異郷』 青空文庫
それが、どれもこれも申し合わせたようにいわゆる「懸崖作り」に仕立てたものばかりである。
— 寺田寅彦 『錯覚数題』 青空文庫
同じ懸崖にしても、少しはなんとかちがった格好をしたのがあってもよさそうに思われるが、どれを見てもまるで鋳型に入れたようなもので、ばらの枝がみんな窮屈そうな顔をしてからみ合っているのである。
— 寺田寅彦 『錯覚数題』 青空文庫
こんなにはやらない前の懸崖作りはもう少しリベラリスティックな枝ぶりを見せていたようである。
— 寺田寅彦 『錯覚数題』 青空文庫
自分の最初の捜し方が拙であったことはたしかであるが、それにしても、本屋に並んでいる書物が「類型的」であり「非独創的」であり、「懸崖作りのつるばら」のようなものであるという例証にはなるかと思う。
— 寺田寅彦 『錯覚数題』 青空文庫
作例 · 標準
その寺は、険しい懸崖の上に建てられていた。
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懸崖絶壁の道を慎重に進んだ。
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断崖絶壁に咲く花は、懸崖造りの鉢によく合う。
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