癇性
かんしょう
名詞形容動詞名詞-の形容詞
標準
irritability
文例 · 用例
「貴娘は、先生のように癇性で、寒の中も、井戸端へ持出して、ざあざあ水を使うんだから、こうやって洗うのにも心持は可いけれども、その代り手を墨だらけにするんです。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
青春のさかりに彼女をこのように棺のなかへ入れてしまったその病気は、すべてのはっきりした類癇性の病の常として、胸と顔とにかすかな赤みのようなものを残し、死人には実に恐ろしいあの疑い深くためらっているような微笑を、唇に残していた。
— THE FALL OF HOUSE OF USHER 『アッシャー家の崩壊』 青空文庫
久良は癇性の強い質で、五十残の眼玉の太吉とは会ふことが出来なかつた。
— 牧野信一 『木枯の吹くころ』 青空文庫
あんた知つてゐるわね、妾は子供の時分からの癇性で髪の毛を長くしてはゐられない、子供の時の儘で、ずつと斯う断つてゐるのを?
— 牧野信一 『鱗雲』 青空文庫
」「‥‥」渠は吹き出したかつたが、かの女の多少は遠慮してゐるらしい聲が、持ち前の癇性を運んで、ぴんと靜かな聽衆の耳に響いたと思はれたので、この演奏會のレコード破りをやつたやうな申しわけ無さを感じた。
— 毒藥を飮む女 『泡鳴五部作』 青空文庫
乳液でまんべんなく手の甲を叩いておくだけで、爪は癇性なほど短く剪って羅紗の裂で磨いて置く。
— 林芙美子 『晩菊』 青空文庫
そのうえ手に負えない癇性で、畳に顔をこすりつけるほどにして調べてはササクレをいちいちつまみとらせたりする。
— 矢田津世子 『鴻ノ巣女房』 青空文庫
もしそうでなければ、『古代丁抹伝説集』などの史詩に現われている妖術精神や、その中に、黴毒性|癲癇性の人物などがさかんに例証として引かれている――そのくらいの事は、当然憶えてなければならないはずだよ。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
作例 · 標準
疲れているせいか、最近彼は少し癇性になっている。
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彼女はもともと癇性な性格なので、些細なことでも怒り出すことがある。
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ストレスがたまると、人は癇性になりがちだ。
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