慈母
じぼ
名詞
標準
affectionate mother
文例 · 用例
「昔々しきりに思ふ慈母の恩」、これが実に詩人蕪村のポエジイに本質している、侘しく悲しいオルゴールの郷愁だった。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
そうした彼の寂しい心は、炉に火の燃える人の世の侘しさ、古さ、なつかしさ、暖かさ、楽しさを、慈母の懐袍のように恋い慕った。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
人生の家郷を慈母の懐袍に求めた蕪村は、今もなお我らの心に永く生きて、その侘しい夜半楽の旋律を聴かせてくれる。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
厳父の厳と慈母の慈との配合よろしきを得た国がらにのみ人間の最高文化が発達する見込みがあるであろう。
— 寺田寅彦 『日本人の自然観』 青空文庫
前にも述べたとおり大自然は慈母であると同時に厳父である。
— 寺田寅彦 『日本人の自然観』 青空文庫
厳父の厳訓に服することは慈母の慈愛に甘えるのと同等にわれわれの生活の安寧を保証するために必要なことである。
— 寺田寅彦 『日本人の自然観』 青空文庫
すなわち日本ではまず第一に自然の慈母の慈愛が深くてその慈愛に対する欲求が満たされやすいために住民は安んじてそのふところに抱かれることができる、という一方ではまた、厳父の厳罰のきびしさ恐ろしさが身にしみて、その禁制にそむき逆らうことの不利をよく心得ている。
— 寺田寅彦 『日本人の自然観』 青空文庫
西欧諸国を歩いたときに自分の感じたことの一つは、これらの国で自然の慈母の慈愛が案外に欠乏していることであった。
— 寺田寅彦 『日本人の自然観』 青空文庫
作例 · 標準
彼女は慈母のように、いつも生徒たちのことを気にかけてくれた。
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子供がお母さんの温かい手に包まれると、慈母の愛を感じて安心する。
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「おばあちゃん、まるで慈母みたいに優しいんだよね。」と孫は語った。
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