仮宅
かりたく
名詞
標準
temporary dwelling
文例 · 用例
文久元年の夏深川に仮宅のある時であった。
— 森鴎外 『細木香以』 青空文庫
橋場今戸の仮宅から元地へ帰ってまだ間もない廓の人びとは、去年のおそろしい夢におそわれながら怯えた心持ちで一夜を明かした。
— 岡本綺堂 『箕輪心中』 青空文庫
安政の大地震や明暦の大火の後にも、放逸な仮宅生活や、諸職人の金廻りのよかった関係から、淫風蕩々たるものがあったことは史実の証明するところである。
— 夢野久作 『東京人の堕落時代』 青空文庫
猿若町の芝居も蓋をあけるという勢いで、よし原の仮宅は大繁昌、さすがはお江戸だと諸国の人をおどろかしたくらいでした。
— 岡本綺堂 『三浦老人昔話』 青空文庫
品川は過日の火災で町は大半焼かれ、殊に仮宅を構へて妓楼が商売して居る有様は珍しき見ものであつた。
— 正岡子規 『病牀六尺』 青空文庫
安政三年八月二十五日に門人数人が先生の終日家に帰らぬを予期して、相率て仮宅に遊んだ。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
六 又五郎は、奈良手貝、河合甚左衛門の仮宅に、身を寄せていた。
— 直木三十五 『寛永武道鑑』 青空文庫
此の火事で吉原が類焼したために、深川に仮宅が出来ましたから、深川の賑いは実に大したことで、小さい女郎屋は馬道山谷|辺の船宿の二階などを借りて、立退中稼がせて居りまする。
— 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分) 『粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)』 青空文庫
作例 · 標準
家を新築するまでの4ヶ月間、線路脇にある古いプレハブ小屋を仮宅とした。
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「避難所の生活よりはマシだけど、やっぱり仮宅だと自分の家って感じがしなくて落ち着かないね」
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隠居した後に山荘を建てるまでの繋ぎとして、麓の空き家を仮宅として借りた。
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震災で住まいを失った人々が、高台に急造された仮宅で肩を寄せ合って暮らしている。
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