本邸
ほんてい
名詞
標準
principal residence
文例 · 用例
で、わが眼の前に絶えず彷彿く怪しの影を捉えて、一心不乱に筆を染めた結果、何うやら斯うやら其の真を写し得て、先ず大略は出来した頃、丁度私と引違えて彼の別荘へ避暑に出かけた貴族エル何某が、其の本邸に帰ったという噂を聞いたので、先日の礼かたがた其の邸を初めて訪問した。
— 岡本綺堂 『画工と幽霊』 青空文庫
別邸といいながら本邸造りです。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
ついに自分に子が出来ないと思いきわめた夫人は、世間によく例のある捌けた奥さんの気になって、以前から都合によっては妾の子のわたくしを本邸へ入れて自分の子として育てゝもいゝと言っていたそうです。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
本邸へ引取られて後のわたくしの憂き目を察したものでしょうか。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
わたくしは母と一緒に本邸へ行って、枕屏風の蔭に横わっている父の死顔を見せられましたが、母はそれに取縋り、「先生、先生」と叫んでわあ/\泣き崩れたのに引かえ、わたくしはあんまり痩せさらばい小さくなった父の遺骸を見て、もうこれは父ではない。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
父が死んでから、わたくしの家と本邸とは全く絶縁になりました。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
そこで引上げられた縁ですから、あの婆さんもふだんは、さっぱりした風を見せながら、内心、男に引かされる色気と未練があったのだろうと、お通夜の晩に寄ったみんなで話して大笑いでした」 この島は、はじめ本邸の夫人から妾宅のわたくしの家へ女中として間者に入り込ませられた女でした。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
時の経つに従って本邸に対する忠実を失いながら、さりとて全部わたくしの家の者ともなり切れませんでした。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
作例 · 標準
社長は都会に本邸と、田舎に別荘を持っている。
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その大邸宅は、代々受け継がれてきた本邸だった。
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彼は家族を本邸に残し、単身赴任した。
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