小楯
こだて
名詞
標準
small shield
文例 · 用例
かく近づいた跫音は、件の紫の傘を小楯に、土手へかけて悠然と朧に投げた、艶にして凄い緋の袴に、小波寄する微な響きさえ与えなかったにもかかわらず、こなたは一ツ胴震いをして、立直って、我知らず肩を聳やかすと、杖をぐいと振って、九字を切りかけて、束々と通った。
— 泉鏡花 『春昼後刻』 青空文庫
金色夜叉中編のお宮は、この姿で、雪見燈籠を小楯に、寒ざきつゝじの茂みに裾を隱して立つのだから――庭に、築山がかりの景色はあるが、燈籠がないからと、故らに据ゑさせて、右の裝ひでスリツパで芝生を踏んで、秋空を高く睫毛に澄して、やがて雪見燈籠の笠の上にくづほれた。
— 泉鏡太郎 『火の用心の事』 青空文庫
土方|体の半纏着が一人、床几は奥にも空いたのに、婆さんの居る腰掛を小楯に踞んで、梨の皮を剥いていたのが、ぺろりと、白い横銜えに声を掛ける。
— 泉鏡花 『白金之絵図』 青空文庫
そのときにも皇后は、「私はとうとう山城川をのぼり、奈良や小楯をも通りすぎて、こんなにあちこちさまよってはいるけれど、それもどこをひとつ見たいのでもない。
— 鈴木三重吉 『古事記物語』 青空文庫
その後まもなく、その播磨の国へ、山部連小楯という人が国造になって行きました。
— 鈴木三重吉 『古事記物語』 青空文庫
そのとき小楯をはじめ、よばれた人たちも、お酒がまわるにつれて、みんなで代わる代わる立って舞を舞いました。
— 鈴木三重吉 『古事記物語』 青空文庫
小楯はそれを聞くとびっくりして、床からころがり落ちてしまいました。
— 鈴木三重吉 『古事記物語』 青空文庫
小楯はそれから急いでみんなを集めて、仮のお宮をつくり、お二人をその中にお移し申しました。
— 鈴木三重吉 『古事記物語』 青空文庫
作例 · 標準
騎士は左手に小楯を持ち、敵の攻撃を防いだ。
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この小楯は、儀式で使われる装飾品だそうだ。
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古代の戦士たちは、様々な形状の小楯を用いていた。
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