後家
ごけ
名詞
標準
widow
文例 · 用例
第三金時丸は、貪慾な後家の金貸婆が不当に儲けたように、しこたま儲けて、その歩みを続けた。
— 葉山嘉樹 『労働者の居ない船』 青空文庫
『春色梅暦』に藤兵衛の母親に関して「さも上品なるそのいでたち」という形容があるが、この母親は既に後家になっているのみならず「歳のころ、五十歳あまりの尼御前」である。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
「酒中日記」の如き、日清戦争後の軍人が、ひどく幅をきかした風潮を、皮肉りあてこすっている作品でも、将校はいゝのだが、下士以下が人の娘や、後家や、人妻を翫弄し堕落させるとしている。
— 黒島傳治 『明治の戦争文学』 青空文庫
裏の畑に向いた六畳の間に、樋口とこの家の主人の後家の四十七八になる人とが、さし向かいで何か話をしているところでした。
— 国木田独歩 『あの時分』 青空文庫
この後家の事を、私どもはみなおッ母さんとよんでいました。
— 国木田独歩 『あの時分』 青空文庫
伊勢屋の主人は五年まえに世を去って、今では後家のお豊がひとり息子の後見役でこの大きな店を踏まえているのであるから、彼女が飽くまで行者を信仰して、わが子の祈祷になんの故障もない限りは、ほかの奉公人どもが強いてそれをさえぎるわけには行かなかった。
— 女行者 『半七捕物帳』 青空文庫
源次の話によると、きのうの午過ぎにかの式部が炭団伊勢屋へたずねて来て、後家のお豊に厳重な掛け合いを持ち出した。
— 女行者 『半七捕物帳』 青空文庫
ン、これが別れ別れて両方|後家になっていたのだナ、しめた、これを買って、深草のを買って、両方合わせれば三十両、と早くも腹の中で笑を含んで、価を問うと片方の割合には高いことをいって、これほどの物は片方にせよ稀有のものだからと、なかなか廉くない。
— 幸田露伴 『骨董』 青空文庫
作例 · 標準
彼女は若くして後家になったが、前向きに人生を歩んでいる。
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近所の後家さんが、いつも庭の手入れをしている。
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後家となった彼女を、村人たちは温かく見守った。
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