暖かさ
あたたかさ
名詞
標準
warmth
文例 · 用例
そうした彼の寂しい心は、炉に火の燃える人の世の侘しさ、古さ、なつかしさ、暖かさ、楽しさを、慈母の懐袍のように恋い慕った。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
それ故にまた蕪村は、冬の蕭条たる木枯の中で、孤独に寄り合う村落を見て木枯や何に世渡る家五軒 と、霜枯れた風致の中に、同じ人生の暖かさ懐かしさを、沁々いとしんで咏むのであった。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
反対に蕪村は、どんな蕭条とした自然を見ても、そこに或る魂の家郷を感じ、オルゴールの鳴る人生の懐かしさと、火の燃える炉辺の暖かさとを感じている。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
富士山は日本では三千七百七十八米突という抜群の標高を有しているが、太平洋方面は黒潮が流れるほどの暖かさで、かつ冬季は霽れて雨量が少なく、山腹以上の傾斜が急峻であるから、これも氷河を作る資格がない。
— 小島烏水 『高山の雪』 青空文庫
電燈までが安値に心易い光をそれらの人達にきらきら浴びせる美しさ、そして暖かさ、みなクリスマスの買物の人達を見せる光景です。
— 岡本かの子 『伯林の降誕祭』 青空文庫
かけひからはつららが太い柱になって下までとゞき、水はすきとほって日にかゞやきまたゆげをたてていかにも暖かさうに見えるのでしたがまことはつめたく寒いのでした。
— 宮沢賢治 『ひかりの素足』 青空文庫
気候は、と言うと、ほかほかが通り越した、これで赫と日が当ると、日中は早じりじりと来そうな頃が、近山曇りに薄りと雲が懸って、真綿を日光に干すような、ふっくりと軽い暖かさ。
— 泉鏡花 『国貞えがく』 青空文庫
……旅の単衣のそゞろ寒に、膚にほの暖かさを覚えたのは一|杯のカクテルばかりでない。
— 泉鏡太郎 『十和田湖』 青空文庫
作例 · 標準
毎日、暖かさについて考えています。
我が社の暖かさ戦略は重要です。
暖かさの原理は複雑である。
暖かさという言葉が頭から離れない。