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温熱

おんねつ
名詞名詞-の形容詞
1
標準
warmth
文例 · 用例
冬の晴れた夜には地面は盛んに温熱を放散して冷却し、雪などに比べては遥かに低い温度に下がって土は凍って作物の芽も凍死する事があるが、雪で蓋をするとこの過度の冷却を遮られ却って凍死を免れるのである。
寺田寅彦 雪の話 青空文庫
すると昼間せっかく太陽から貰った温熱の大部分は人の知らぬ間に音もなく地面から抜け出して虚空へ逃げて行く。
寺田寅彦 歳時記新註 青空文庫
自我意識は即ち温熱の感であると。
萩原朔太郎 詩の原理 青空文庫
自我とは実に温熱の感であり、非我とはそれの伴わない、冷たくよそよそしい感である。
萩原朔太郎 詩の原理 青空文庫
故にすべて温熱の感の伴うものは、吾人の言語に於て「主観的」と呼ばれるのである。
萩原朔太郎 詩の原理 青空文庫
然るに温熱の感の所在は、それ自ら感情(意志を含めて)である故に、すべて主観的態度と言われるものは、必然に感情的態度を意味している。
萩原朔太郎 詩の原理 青空文庫
反対に「生活のための芸術」が求めるものは、より燃焼的で温熱感に富んでるところの、音楽の範疇美に所属している。
萩原朔太郎 詩の原理 青空文庫
すくなくとも芸術としての範囲に於て、自然主義の主張を文字通りに徹底させたようなもの、即ち一切の人間的温熱感を超越し、純に冷静なる知的の態度で客観された、真の徹底したる観照本位の芸術が有り得るだろう。
萩原朔太郎 詩の原理 青空文庫