何回
なんかい
名詞
標準
how many times
文例 · 用例
まえにも何回となく言って言い馴れているような諳誦口調であって、文章にすればいくらか熱のある言葉のようにもみえるが実際は、れいの嗄れた陰気くさい低声でもってさらさら言い流しているだけのことなのである。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
のみならず、著者の側では同じことを書いた第何回目かのを始めて読んでくれる人もやはりあるのであろう。
— 寺田寅彦 『随筆難』 青空文庫
明治から貞観まで約千年の間にこの程度の颱風がおよそ何回くらい日本の中央部近くを襲ったかと思って考えてみると、仮りに五十年に一回として二十回、二十年に一回として五十回となる勘定である。
— 寺田寅彦 『颱風雑俎』 青空文庫
例えば地球上のある区域内に向う何年の間に約何回内外の地震がありそうであるというような事は、適当な材料を基礎として云っても差支えはないかもしれない。
— 寺田寅彦 『地震雑感』 青空文庫
意地の悪い眼を光らせ、日本の兵営附近を何回となく行き来した。
— 黒島傳治 『氷河』 青空文庫
掏摸が一度、豪勢な身なりをしている男の懐中物をくすねて鼻をあかしてやると、その快味が忘れられず、何回もそれを繰りかえし、かっぱらう。
— 黒島伝治 『国境』 青空文庫
中津は、何回となく空想で練り直した掠奪の計画を、実行する段になって、なお、心は迷っていた。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
「……何回でもそんなことが云えた義理じゃあるめえ!
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫