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胸間

きょうかん
名詞
1
標準
chest
文例 · 用例
まことや既に仏果を得て、勇猛精近の行堅固に、信心不退転の行者なれば、爾き黒暗闇の裡に処しても真如の鏡に心を照せば、胸間|霽れたる月のごとく、松の声せず鏡の音無きも結句静処を得たりと観じ、寂寞として水晶の数珠|爪繰りて泰然たり。
泉鏡花 貧民倶楽部 青空文庫
婦人固くこれを胸間に纏うて然も解難しとせず、一体品質厚くして幅の広きが故に到底糸を結ぶが如く、しつかりとするものにあらねば、このずり落ざる為に、     帯揚 を用ふ、其背に於て帯をおさふる処に綿を入れ、守護を入れなどす。
泉鏡花 当世女装一斑 青空文庫
無数の蠢々たる生物ありて我等の胸間より発する燦爛の光に仰ぎ入れるあらむ。
石川啄木 閑天地 青空文庫
各絹袍を許され烏帽子を着、株槌の劒を佩き、胸間には隨意に玉をうなげたるなど見るめ尊とく、萬人羨みの眼を注ぐのである。
伊藤左千夫 古代之少女 青空文庫
「労働者たちは胸間のシャツを引き裂いて、同志よ、俺達は死のう、だが一歩も退くな、と叫んだ。
――ソヴェト同盟の国家体制と日本の国家体制―― 労働者農民の国家とブルジョア地主の国家 青空文庫
彼は、再度の打撃をうけて僅に残っていた胸間の春風が、見る見る中に吹きつくしてしまった事を意識した。
芥川龍之介 或日の大石内蔵助 青空文庫
二人が階段を上り切ると、二階の舞踏室の入口には、半白の頬鬚を蓄へた主人役の伯爵が、胸間に幾つかの勲章を帯びて、路易十五世式の装ひを凝らした年上の伯爵夫人と一しよに、大様に客を迎へてゐた。
芥川龍之介 舞踏会 青空文庫
「直接にそしてラディカルに」このモットーを青年時代から胸間に掲げていなくてはならぬ。
――いかに書を読むべきか―― 学生と読書 青空文庫
作例 · 標準
緊張で胸間がドキドキと高鳴った。
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心臓のあたり、胸間が締め付けられるような痛みを感じた。
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「大丈夫か?」と友人が心配そうに私の胸間に手を当てた。
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深呼吸をして、胸間の緊張を和らげようとした。
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