軒灯
けんとう
名詞
標準
lamp or electric light at the eaves of a house
文例 · 用例
それに山の霧が多いので、いつも水蒸気で町の軒灯が紅色にかすんで、一層山間都市の華やかな感じを深める。
— 萩原朔太郎 『石段上りの街』 青空文庫
裏町の溝を流れる湯の匂ひや、朧ろにかすむ紅色の軒灯や、枕に近い湯滝の音やが、何とも言へぬ春らしい感じを起させる。
— 萩原朔太郎 『石段上りの街』 青空文庫
ヨロピン酒場に照会してみると葛飾が来たのは、それから三十分位経って軒灯を消したのだから多分十一時半頃だろうと云う答えであった。
— 渡辺温 『遺書に就て』 青空文庫
坂を降りて北へ折れると、市場で、日覆を屋根の下にたぐり寄せた生臭い匂いのする軒先で、もう店をしもうたらしい若者が、猿股一つの裸に鈍い軒灯の光をあびながら将棋をしていましたが、浜子を見ると、どこ行きでンねンと声を掛けました。
— 織田作之助 『アド・バルーン』 青空文庫
軒に赤い字で御料理と書いた軒灯がいくつも出てゐる。
— 田山録弥 『百日紅』 青空文庫
今村は、暗い空から無限に湧いては、軒灯の光の中を斜めに切って、ほてった顔にばらばらと降り注いでくる灰色の雪の冷たい感触をむしろ享楽していた。
— 平林初之輔 『犠牲者』 青空文庫
あたりに立ち並んでいるしもた家には、軒灯のついているのは珍らしい位なので、道筋は概して薄暗かった。
— 平林初之輔 『犠牲者』 青空文庫
暗いのに軒灯のない家が並んでいるので、燐寸をすっていちいち表札の文字をすかしすかし、探さねばならなかった。
— 平林初之輔 『夏の夜の冒険』 青空文庫
作例 · 標準
夜になると、家の軒灯が自動で点灯し、庭を優しく照らした。
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昔ながらの日本家屋には、趣のある軒灯がよく似合う。
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防犯のため、玄関先に人感センサー付きの軒灯を設置した。
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