用務
ようむ
名詞
標準
business
文例 · 用例
それから間もなく逸作の用務を機会に、かの女の一家は外遊することになった。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
かの女は最初|巴里につき、それから主人の用務でイギリスへしばらく滞在するため巴里を出立するとき、むす子に言葉を慣らすため一人で残して置いたのであるが、かの女はむす子の慰めになるかも知れないと、上海の船つきで買い入れたカナリヤの鳥籠をもむす子に残していった。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
随筆というか、覚え帳というか、そのなかには種々雑多の事件が書き込まれていて、和歌や俳諧の風流な記事があるかと思うと、公辺の用務の記録もある。
— 岡本綺堂 『西瓜』 青空文庫
東京を出発する前、二葉亭は暇乞いに来て、「何も特別の用務はないので、ただ来てさえくれれば宜いというのだ。
— 内田魯庵 『二葉亭四迷の一生』 青空文庫
それから雑役の用務員さんの方で彼処にいる三人を加え、全部で十人の宿直でした。
— 大阪圭吉 『デパートの絞刑吏』 青空文庫
……ええ、宿直室は、用務員さん達のが地階で、私達のは三階の裏側に当っています。
— 大阪圭吉 『デパートの絞刑吏』 青空文庫
全く不思議です」 丁度主任の供述が終った時、屍体の運搬車が来て、三人の雑役係の宿直用務員が屍体を重そうに提げ、臆病そうにヨタヨタした足取りで運び出して行った。
— 大阪圭吉 『デパートの絞刑吏』 青空文庫
そのとき入口の扉がパクリと開いて、一度も笑っている顔を見たことが無いといわれる用務員・喜見田が入ってきた。
— 海野十三 『キド効果』 青空文庫