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海原

うなばら異読 うなはら
名詞頻度ランク #31269 · 青空 352
1
標準
ocean
文例 · 用例
今夜買ったのは半月形で蒼海原に帆を孕んだ三本|檣の巨船の絵である。
寺田寅彦 まじょりか皿 青空文庫
しどけなき、なれが頸は虹にしてちからなき、嬰児ごとき腕して絃うたあはせはやきふし、なれの踊れば、海原はなみだぐましき金にして夕陽をたたへ沖つ瀬は、いよとほく、かしこしづかにうるほへる空になん、汝の息絶ゆるとわれはながめぬ。
中原中也 山羊の歌 青空文庫
峰から峰の偃松は、暴風雨のあとの海原のように凪いで、けろりと静まりかえっている、谷底の風の呻吟は、山の上が静粛になるだけ、それだけ、一層|凄まじく高く響いて来る。
小島烏水 白峰山脈縦断記 青空文庫
あるいは一歩さかのぼって、裾野がいまだ生成しないうち、富士と、愛鷹と、箱根が、陥没地帯の大海原に、火山島のように煙を吐いて、浮かんでいたところを想像すれば、今日の豆南諸島の大島、利島、三宅島などが、鋪石のように大洋に置かれているのと似て、更に大規模なる山海の布置を構成するであろう。
小島烏水 不尽の高根 青空文庫
海原、離宮、車輛、工場のテニスコート、僕が彼女の乳房のあたりを見つめているうちに、八時四十分、大阪着。
吉行エイスケ 飛行機から墜ちるまで 青空文庫
「大海に島もあらなくに海原のたゆとう波に立てる白雲」という万葉の歌に現われた「大海」の水はまた爾来千年の歳月を通してこの芭蕉翁の「荒海」とつながっているとも言われる。
寺田寅彦 俳句の精神 青空文庫
天に年わかき男星女星ありて、相隔つる遠けれど恋路は千万里も一里とて、このふたりいつしか深き愛の夢に入り、夜々の楽しき時を地に下りて享け、あるいは高峰の岩|角に、あるいは大海原の波の上に、あるいは細渓川の流れの潯に、つきぬ睦語かたり明かし、東雲の空に驚きては天に帰りぬ。
国木田独歩 青空文庫
いずれも此方を背戸にして別荘だちが二三軒、廂に海原の緑をかけて、簾に沖の船を縫わせた拵え。
泉鏡花 悪獣篇 青空文庫
作例 · 標準
例句