亡夫
ぼうふ
名詞
標準
deceased husband
文例 · 用例
この主婦の亡夫は南洋通いの帆船の船員であったそうで、アイボリー・ナッツと称する珍しい南洋産の木の実が天照皇大神の掛物のかかった床の間の置物に飾ってあった。
— 寺田寅彦 『海水浴』 青空文庫
しかし声はふるえ、それがせめてもの女心だと亡夫を想った。
— 織田作之助 『薬局』 青空文庫
そんな折に亡夫の親類の松島が何かと相談に乗ってくれ、お茶を呑みに寄っては、話相手になってくれた。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
徒らに泣き崩折れ居る場合にはあらず、如何にかして亡夫の遺子を育て上げ、夫の跡目も見苦しからぬやうになさでは叶はず、と女ながらも店肆をも閉ぢずして、出來ぬまでもと甲斐々々しく働くが如きは、意の料簡より張る氣の生じたのである。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
黒ずくめの喪服に日頃の凄艶さを包んだ夏姫の旅姿には、流石に亡夫の尸を取りに行く未亡人らしい殊勝さが見える。
— 中島敦 『妖氛録』 青空文庫
それからヒルトン・キューピット夫人については、その後負傷はすっかり癒り、寡婦として一貫し、その生涯を救貧事業と、亡夫の遺産管理に専念していると云うことをきいただけである。
— コナン・ドイル 『暗号舞踏人の謎』 青空文庫
そは婦女子に実業的の修養をなすの要用ありと確信し、その所思を有志に謀りしに、大いに賛同せられければ、即ち亡夫の命日を以て、角筈女子工芸学校なるものを起し、またこの校の維持を助くべく、日本女子恒産会を起して、特志家の賛助を乞い、貸費生の製作品を買い上げもらうことに定めたるなり。
— 福田英子 『妾の半生涯』 青空文庫
どうにかして亡夫の遺児を育て上げ、夫の跡目も見苦しくないように仕なくてはと女ながらも店を閉じず、出来ないまでもと甲斐々々しく働くようなことは、心の持ち方で張る気が生じたのである。
— 幸田露伴 『努力論(現代訳)』 青空文庫
作例 · 標準
彼女は亡夫の残した子供たちを立派に育て上げた。
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亡夫の時計を肌身離さず身につけている。
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「亡夫の分まで、私がこの家を守るわ。」
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